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37話 ページ37

貴女side




それから暫く女子トイレにいたが、そろそろ休憩時間のベルが鳴るといった所でミネルバの声が響いた。







「生徒は全員、それぞれの寮にすぐ戻りなさい。
教師は全員、職員室に大至急お集まり下さい。」






何百という人が校内を移動する。

バタンと荒々しく職員室のドアを開け、先生方は次々と入っていく。









「とうとう起こりました。生徒が一人、怪物に連れ去られました。”秘密の部屋”そのものの中へです。」


「どの子です?」


「ジニー・ウィーズリー。」







あぁ、やっぱりジニーだったか。

あの日ルシウスが日記を入れたのは鍋の中だった。

新しく鍋を買う必要があったのはあの中で新入生のジニーだけ。

おそらくジニーは沢山の秘密や悩みを日記に書いてしまったんだろう。

それが自分の命を削り、代わりにトムに力を与える事になるとは露知らず。

先生方がどよめく中でドアをバタンと開けてカモが入ってきた。







「なんと、適任者が。

ロックハート、女子学生が怪物に拉致された。”秘密の部屋”そのものに連れ去られた。

いよいよ貴方の出番が来ましたぞ。」


「その通りだわ、ギルデロイ。

昨夜でしたね、たしか”秘密の部屋”への入口が何処にあるのかとっくに知っていると仰ったのは。」


「そうですとも、部屋の中に何がいるか知っていると自信たっぷりに私に話しませんでしたか?」






セブルス、ミネルバに続いてフリットウィック先生が集中砲火を浴びせた。

石の様に非情な先生方の顔を見つめる事しか出来ないロックハート先生は私を見つめてきた。







「貴方は闇の魔術に対する防衛術の教授ですよね?

それに何時も私に言っていたでしょう、”私は何だって出来る、私はギルデロイ・ロックハートだから。”と。

とうとう貴方の強さを拝見出来るなんて楽しみですわ、ロックハート先生。」









彼は絶望的な目で周りをじーっと見つめていたが、誰も助け舟を出さなかった。

今までの行いに対するバチが当たったのだ。

困惑するしかないロックハート先生はハンサムから程遠く、唇はワナワナ震え、いつもの笑顔が消えて、うらなり瓢箪の様だった。






「よ、よろしい。部屋に戻って−支度をします。」


「さてと。これで厄介払いが出来ました。

寮監の先生方は寮に戻り、生徒に何が起こったかを知らせて下さい。」


「まて、A。」






先生方が一人、また一人と出て行く中でセブルスが私の腕を掴んだ。

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夜彩(プロフ) - 皆様、大変長らくお待たせいたしました!更新再開です!長い間待って頂いてありがとうございます。これからも創作に励んでいきますので、どうぞこれからも宜しくお願い致します。 (2018年11月4日 22時) (レス) id: 3659269758 (このIDを非表示/違反報告)
夜彩(プロフ) - お久しぶりです、作者の夜彩です。実は今、編集するページが開けなくなっています。なので次の更新まで少々時間がかかると思いますので何卒宜しくお願い致します。 (2018年10月8日 20時) (レス) id: 3659269758 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜彩 | 作成日時:2018年9月8日 22時

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