28 ページ30
翌日。隣の枕がないことに気が付きAは起きた。
『んっ……張、苞?』
隣を見れば、朝日を浴びた上半身が鍛えぬかれた胸板や腹筋を妖しく光らせて……って!!
『張苞っ?!』
寝ぼけていた頭は徐々に覚醒し始めた。
「おはようA、よく眠れたか?」
『お、おはよう…』
男性の半裸なんてもちろん見たことがなく、なんだかこちらが恥ずかしくなり顔を伏せる。
「どうした?…具合でも悪いのか?顔、真っ赤だぞ」
張苞にそう言われ思わず顔を向けるが、その後すぐにそむけ顔の赤みを隠すように手を添える。
だが顔が赤くなった原因を張本人は気づかないわけで。
『い、いいから……早く服、服着て…!』
しばしの沈黙ののちに「ほらよ」と言われおそるおそる顔を向ける。
張苞が服を着ているのを確認すると、Aはため息をついた。
本人はやはり気付いていない。
『もういいや…着替えよっと』
もう一つため息をつき、寝台から出て自分の服の帯に手をかける。
昨日まで着ていた服の元まで歩きながら服の帯をしゅるしゅるっと緩めれば、はらりと帯は床に落ちる。
そしてそのまま着物に手をかけた━━━背後に張苞がいることを忘れて。
「お、おまっ、〜〜〜馬鹿っ!」
その声にハッとなり後ろを向こうとすると、肩からするりと落ちた着物の襟を張苞が手に取りそっと戻した。
真後ろにいるため、恐らく前は見えてない。
「俺だって…男、なんだからな」
『うん…ごめん、張苞』
いつもとは違う張苞の声色に、ただ素直に謝ることしかできなかった。
━━━━━━━━━━━━━━
お互いがお互いを異性として意識する時って、
自分とは明らかに違うところを目の当たりにした時だと思うんです。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 18人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
愛華(プロフ) - http://uranai.nosv.org/u.php/novel/faggot13/ です！お願いします！ (2016年1月31日 20時) (
レス) id: a060b194fa (このIDを非表示/違反報告)
愛華(プロフ) - ありがとうございます!!数分後にURL載せますので、お願いします！ (2016年1月31日 20時) (レス) id: a060b194fa (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - 愛華さん» コメントありがとうございます！ぜひこの作品もお仲間に入れていだけると嬉しいです。入れて頂いた時にはできればそのサイトも教えてください(^^)今後もよろしくお願いします。 (2016年1月31日 20時) (レス) id: 270663b07d (このIDを非表示/違反報告)
愛華(プロフ) - めっちゃ面白いです！今私、無双の面白い作品を集めて簡単に見れる所を作っています。ここも入れたいのですがよろしいですか？ (2016年1月31日 19時) (レス) id: a060b194fa (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - 僑吉さん» コメントありがとうございます！続きは考えておりますが、多忙のため書きためられないのが現実です。今後も暖かな目で見守ってください。本当に、ありがとうございました(^^) (2015年9月3日 21時) (レス) id: 270663b07d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちよ | 作成日時：2014年12月26日 23時
