蜀軍に召喚されたのはほんわか乙女の天女様!

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「天女様ー!!」


　天女様って誰……あ、わたしだ。
　声のした方へ振り向くと、そこにいたのは一般兵だった。
　体中汗だくでさらに走ったのか、息切れが激しい。


『ど、どうかしましたか?!』


　上気した彼の顔を冷ますように手で仰ぎながら聞くと、必死な面持ちで答える。


「張苞殿が倒れてしまったんです!!」


　以前関索を助けた事があるからわたしのところに来たのか。
　いや例えそうじゃないにしても頼れるのはわたしなんだ。
　天女様と呼ばれてるのは、ここではたぶん、わたしだけだから。


『症状を見てからじゃないと何とも言えませんが…いる場所まで案内してください!』

「はいっ!!よろしくお願いします!!」


　一応その場を離れるという断りを入れるようと二人の方を向くと、龐統がきょとんとした目をしていた。


「お前さん、医術の心得があるのかい?」


　医術の心得…お医者さんとか某最後の空想(英語訳してくださればわかります)とかのってことかな。


『そんなすごいものじゃないですよ!身近に危なっかしい友人がいただけです』


　それじゃあ失礼します、と告げてAと一般兵は張苞の元へ向かった。
　彼女らを見送りながら、龐統は口を開ける。


「天女様って、Aの事だったんかい」

「えぇ」

「…言わなかったのは、参戦させないためかい」

「そういえわけでは」


　龐統は諸葛亮の言葉を遮った。


「━━━Aの事じゃない、近々の戦の話だよ」



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危なっかしい友人、体育会系の女の子設定です。
生傷が多いとかじゃなくて、無理して動いて倒れることが多いという。…面倒見てたのは主人公ちゃん。

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