無敵のマイキーに好かれました。

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静まり返るわたしの周辺。

目の前には横たわる傷跡の男と、
目を見開いて『 えっ、えっ、ぇぇえええ！？！？』

って、うるさいほどに声を上げる傷だらけの金髪くん。






「 んーお前ら喧嘩賭博とかださいよ♡ 」






咥えていた棒付きの飴を口から出して、
ひとこと言って、また飴を口に含む。


あーあ、だっせ。

ただ見ててムカついたから、
ぽんっ、て空めがけて脚を蹴り上げたら

たまたまこいつの顎にヒットしちゃって、
そしたら倒れちゃっただけ♡ (大嘘)



静まり返る空気に耐えられず、
その場を後にしようとすると、






「 ケンチン見た？Aの今日のぱんつ 」

「 おうバッチリな 」

「 「 黒 」 」






聞いたことのある、聞きたくなかった声。

声をする方を振り向いて睨みつければ、
案の定、マイキーとケンチンが立っていて。


ゆっくりとわたしに近づく度に、
空気がぴりぴりすると、あんだけ静かだった外野が、






「 「 お疲れ様です！！！！」」






って、お辞儀をしていた。

東卍の総長と副総長。
ほんと関わりたくない、帰ります。






「 どこ行くの？帰らせねぇよ？」

「 ストーップ、こっちこいおら逃がさねぇぞ 」

「 腕、もげるう、」






帰ることを察した2人は、
それぞれわたしの手首を掴むと、

自分の方へ引き寄せた。

きっと腕がもげた。



その反動でわたしの身体は、
マイキーとケンチンに触れてしまった。


嫌な予感するな、
そう思いながら2人を見上げれば、

悪そうに口角を上げていて。






「 あー触っていい？揉んでいい？我慢できない 」

「 …よくない触るなばか 」


「 うお、最高だなお前、脱げよ 」

「 脱がねーよばか触るな 」






手首を掴まれていて、
抵抗もできないままさられるがまま。

何もかも諦めた。


するとマイキーの手は咥え込むわたしの飴の棒。

口から出そうと引っ張ってくるけど、
これだけは譲れなくてわたしも反抗する。






「 へえー、俺に反抗すんの？」

「 それはそれで可愛いけど♡ 」





何も言えなくて鋭く睨みつけると、
『 かわいーなまったく 』って笑いながら、

マイキーの指はわたしの口へと突っ込まれる。


顔としてること合ってない。



イタズラっぽく、
わたしの口の中を弄んで

少しできた隙を見逃さず、
『 ほいっ 』っと言ってわたしの飴を奪った。






「 Aと間接キス♡ 」






そう言って、
わたしの大好きな飴はマイキーの口の中へと消えていった。







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