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｢A！|サンキュ！引き受けてくれたんだな！｣
朝一番から大きな声で話しかけられると困ります、御影坊ちゃん。
ほら、見てくださいよ御影坊ちゃんと思いながら取り敢えず挨拶をすると
女子という女子が私と貴方の方を見てヒソヒソ話している。
まぁ、大体予想はつく。
なんでお前なんかが御影くんから頼み事を！？という内容だろう。
すごく弁解したい。
私は御影坊ちゃんから頼まれたのではなく、誠士郎から頼まれたのだと。
｢誠士郎に頼まれたから、仕方なく、です｣
｢ちぇ、連れねーの｣
でも、ま、と続けると、御影坊ちゃんは何を考えたのか
この人のパーソナルスペースが近いのか
｢サッカーしてる俺見たら、惚れんぞ、A｣
そう言いながら、私の頭を犬でも撫でるみたいに雑に撫でる。
犬を撫で慣れてるのか、妙に心地よい感覚が私を襲うのだけど
｢み！御影くん！！Aさんだけずるーい！｣
｢あん？あー、ほらよ｣
よかった、スクールカースト上位系女子のおかげで戻ってこれた。
ドキドキしたー！とか、そういうのではなく
妙に心地よかったのだ。
御影坊ちゃんに沼る女子の気持ちが少しわからなくも無い、くらいには少し意識してしまう。
｢Aー、今日一緒に行こうって言っ＿＿髪、ぐちゃぐちゃなの珍し｣
｢御影くんに、撫でられた｣
｢…ふーん。じゃ、俺も｣
誠士郎は何をムキになっているのだろうか。
撫でる回数よりも撫でられる回数が多い男、凪誠士郎。
力加減が分からないのかもっとぐしゃぐしゃに頭を撫でてくる。
疲れて止めた手が少し寂しくて
あぁ、レアなのにな、なんて思いながら心臓がキュってなる。
＿＿＿＿こんな男に恋したって仕方がないのに。
恋に興味無い誠士郎に恋心を抱いたのは小学生の時からで
我ながら長い長い片思いだなと思う。
誠士郎がムキになるのは私が好きだから、とかじゃないのが分かっている
分かっているけど
｢…もっと優しく撫でろよ、凪｣
｢玲王だってAの髪の毛ぐちゃぐちゃにした｣
｢俺がした時より悪くなってんだろー？｣
あー、こんなことで幸せになる私は単純だ。
顔に出さないように
この関係が終わらないように
絶対に悟られないようにしなければと思いながら早く席に着いたら？と提案して誠士郎から距離をとってHRを真面目に聞いていると
"A、俺にしたら？"
と、隣から耳を真っ赤にさせた御影坊ちゃんから
そんな手紙が届いた。
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もむ(プロフ) - 咲夜（さくや）さん» 大分お返事遅くなり申し訳ございません……！咲夜さん、読んでいただきありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (11月10日 20時) (
レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
咲夜（さくや）(プロフ) - 続き楽しみにしています。 (10月29日 18時) (レス) id: f2b60f62ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もむ | 作成日時：2023年10月11日 21時
