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｢手ぇ繋いだんだって？？俺に内緒で｣
｢内緒にしてた訳じゃないよ…？｣
1時間目、現国。
御影くんはとても不機嫌でありました。理由は登校の時に私と誠士郎が手を繋いで歩いていたところを車で発見し、それを私が言うまで待っていたのに
全くそのことに触れることもしなかったから、だそうです。
もう1人の彼氏に違う彼氏と手を繋いだなんて言えるわけがなくて
というか、もう1人の彼氏に違う彼氏というワードが聞き慣れなさすぎてまだ慣れない。
いや、慣れる日なんて来るのだろうか。
｢先生！俺教科書忘れたんでAさんに見せてもらっていっすか？｣
｢御影くんが忘れ物とは珍しい。A見せてあげなさい｣
｢え、あ、はい｣
先生に言いたい。
御影くんが教科書を忘れた。なんて嘘です。なぜなら、私は持っているところを見ましたし
それに、机をくっつけながらこんな意地悪く笑う人なんていません。
｢嘘つき、御影くん｣
｢なんのことだよ｣
そう言って、私の教科書を立てる御影くん。
シャーペンを持っている右手からシャーペンを抜き取ると、私の右手に御影くんの左手を絡めて繋いでくる。
声にならない叫び声を上げてしまいそうになると、御影くんはシーと人差し指を口元に当ててくる。
驚かないわけない、心臓が反応しないわけが無い。
色々ずるいこの人は。
静まった教室に響くのは私の心音と先生の声。
他の人にも聞こえてしまっているのではないかと不安になってしまう。
｢お仕置き。俺もAと手ぇ繋ぎてぇし？｣
そう言いながら、私のノートになにやら書き始める御影くん。
＿＿＿＿"玲王って呼んでみ？"
＿＿＿＿"可愛い彼女から俺、いつまでも御影とか嫌なんだけど？"
ニコニコ笑う御影くんは、反則的にかっこいいのでは無いのでしょうか？
私が急に御影くんを玲王くんと呼んだら私、ファンクラブ的な人達に指さされませんか？
いや、一応彼女ですが、誠士郎とも付き合っているわけで
……私、これ知られたら大バッシングというか、記者会見みたいな、校内会見開いて謝罪しなければいけない事件までに発展するのでは？
私はそれを覚悟してたはずだ。
御影くんへの気持ちも確かめると自分で決めたのだから
＿＿＿＿"れおくん"
まずは字からでお願いします。
｢字じゃダメ。ほら、俺の耳に直接なら恥ずかしくねぇだろ？｣
｢む、無理、恥ずかしい｣
｢……そっぽ向くなよ、うん、そうそう。真っ赤で可愛いな、A｣
御影くんは、それを許してくれないどころか
甘い攻撃で私を溶かそうとしてくる。
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もむ(プロフ) - 咲夜（さくや）さん» 大分お返事遅くなり申し訳ございません……！咲夜さん、読んでいただきありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (11月10日 20時) (
レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
咲夜（さくや）(プロフ) - 続き楽しみにしています。 (10月29日 18時) (レス) id: f2b60f62ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もむ | 作成日時：2023年10月11日 21時
