大好きな人は。2

66 side Nissy ページ16

『今日は本当に…


ありがとうございました！！！』


沢山の歓声と拍手のなか、
ステージは大成功に終わった。


実彩子も、リハでの調子の悪さは
全く感じさせないパフォーマンス。


みんなで立つ舞台はやっぱり、最高だ。


『お疲れ様でしたー！！』


みんなで、ツアーの成功を祝って、乾杯。
少しだけ、アルコールも解禁。


とは言っても、
部屋に戻ったら仕事をする予定の俺は
ノンアルコールで乾杯。


直「よかったよ、宇野ちゃん、調子戻ってさ。」


リーダーが俺のとこに来て、
グラスをカチンと合わせながら言う。


周りを見ながら、


直「何かあった？」


と心配そうに問いかけるリーダーに、
何を話すべきか、少し考える。


西「んー。話したいけど、
まだ、言えない。

でも、もう、無理だとは思う。」


直「そっか。
でも、メンバーとしては続くんだから、
しっかり、お互い納得できるまで、
話をしなよ。」


西「ありがと。リーダー。」


直「よしっ、じゃあ、飲もー！」


リーダーは俺の肩をぽんと叩いて、
みんなの輪に戻っていった。


ス「にーしじーまさーん！飲んでますぅ？？」


西「飲んでるよー！お疲れー！」


みんなに合わせつつ、話をする。


ス「あの、西島さんの新しいマネージャーさん、

ちょーかわいいんてすけど！
彼氏いるんてすか？」


西「速水に彼氏？

さぁ、聞いたことないなぁ。」




速水に男？
いるようには見えないけど。


あの、すぐ真っ赤になるような速水に、
男がいるようには思えないなぁ。

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