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町外れまで走って、
一軒の甘味処に辿り着いた。
だけど看板がずれ落ちてる。
たぶん今は使われてないんだろうな。
そして、重要事項。
なんとか置いてかれずにすんだ…。
やっぱり最後は優しいんだねむいくん。
ちゃーんと歩幅も合わせてくれました。
「何をニヤついてるか知らないけど、
早く入るよ、僕は2階、君は1階ね」
『あっ、はい。
あれ、情報とかないですよね今回』
「…………はぁ?」
やっちまったかもしれない。
やめてよその目。心折れるんだよ。
でもほんとに聞いてないんだよ何も。
私を怒る前に曙光を怒れっ!!
「女の姿をした異能の鬼。…まぁ他にもあるけどこれくらいでいいでしょ、面倒くさいし」
『ええ!?』
「十二鬼月でもないんだし、
さっさと終わらせるよ。じゃあね」
『あっ、ちょっと!!』
スタスタと階段を登ってくむいくん。
取り残された私は家に入るしかない。
いやね、記憶ないのは知ってるけどさ。
女の子置いていかないでよ。
『曙光……、行こうぜ』
「頑張レ!!」
『私の味方鴉だけかよぉ…』
.
『鬼さんこ〜ちら、手の鳴る方へ〜』
ふざけてると思わないでほしい。
正真正銘これが私の誘き寄せ方なのだ。
案外これでほとんどが出てくる。
鬼ってのは単純らしいぞと学んだ私。
そして今回も例外じゃなかった。
「……だぁれ、そこにいるの…だぁれ?」
『人間でーーーーすっ!!』
今気づいたけどなんか上が騒がしいな。
コレは本腰の鬼じゃなかった感じ?
「わぁ、女の子…、女の子!
ねぇ、半分こしない?私と、半分こ…」
『え、何を?血を半分こ〜とかやだよ』
「違う…お菓子、お菓子を半分こ…」
『何かによるなぁ…、水無月はやだな』
「椿、椿のお茶菓子なの……」
『うんいいよ大好きなんだぁそれ!』
そこで鬼が背から触手を4本出した。
私も隠し持った刀に手をかける。
「半分こ、半分こ……!!」
『じゃあ私は更に半分こしてあげる!』
4本の触手がお菓子を投げてくる。
その全部が、半分に切られたものだ。
『──光の呼吸』
『壱ノ型 木洩れ日』
私に向かい飛んできた半分のお菓子。
その全部を更に半分、
4分の1の大きさに斬り刻む。
斬ったお菓子が塵になって消えてゆく。
『水無月嫌いって言ったのに〜。
どうして水無月投げてくるのかなぁ?』
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さつむいこん(プロフ) - 楪日織さん» もう26位まで落ちてるわ…、見たかったな。忙しいのにわざわざ報告ありがとう〜! (2021年7月1日 21時) (レス) id: dc07c220d6 (このIDを非表示/違反報告)
楪日織(プロフ) - 鬼滅タグランキング今1位だよすごい……!おめでとうさつむいこん!! (2021年7月1日 20時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)
さつむいこん(プロフ) - ハイキュー!!さん» 私にとってはハイキュー!!さんが優しすぎて尊いです。ありがとうございます! (2021年6月15日 22時) (レス) id: dc07c220d6 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー!! - 尊さの塊ですね! (2021年6月15日 19時) (レス) id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - さつむいこんさん» こちらこそ!これからも頑張ってください!応援してます! (2021年5月28日 16時) (レス) id: d652f69505 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さつむいこん | 作成日時:2021年2月7日 8時