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チームに広がる不安感

Aは肩や肘に影響が出たら…と心配しているようだが

小野が言うには肩や肘は大丈夫だと降谷は話していたらしい

降谷は青道を背負って立つエースで大事な必要不可欠な戦力だ

ここで離脱したらチームに大きな影響が出る。









A(あ、暁くん帰ってきた)









しばらくして降谷が病院から戻ってくると

Aを含めた春市や金丸や東条、2年生のメンバー数人が待っていた

そんな中でも誰よりも早く、1番に降谷に話しかけたのは

いつもとは違う本気で真剣な顔をした









栄純「大丈夫なのか」









降谷のライバルである栄純









降谷「うん、大丈夫」

降谷「2週間投球禁止って言われたけど」









栄純やみんながその場所に集まっていたことに最初は驚いた反応を見せた降谷だったが

怪我の具合と病院で言われた診断結果を素直にそのまま話した。









春市(2週間…)

A(かなり長いように思えるけど…焦ったら逆効果)









2週間降谷はピッチャーとして

練習に参加することが出来ない

ピッチャー以外にも降谷は時々レフトの守備につくことがあるが

投球禁止ということは守備の練習も出来ないことになる。

つまりしばらくは安静の身で、軽い運動をすることしか許されない。









栄純「そうか、よかった」









でも治らない怪我ではない

状態次第でどうなるかは分からないが

2週間たったらまた復帰できる可能性がある

ただしどこか栄純の"よかった"という言葉の意味は

復帰できるのならよかった、大事にならなくてよかった

という意味ではないように思えた。









栄純「俺は止まんねぇからな」









降谷が怪我で止まっていても栄純はまだまだ成長することを止めないだろう

エースを目指す道のりの途中で彼が足を止めるなんてことは今まで1度もなかった

進み続けたからこそ、今の結果がある

降谷と栄純の"競り合い"はいつも止まらず続いている。









A(栄純なりの背中の押し方なのか分からないけど)

A(この2人はいつも片方が追い越したと思ったらまた片方が追いてるよね)









万全の状態で戻ってこいとだけ言い残すと

栄純はどこかへ行ってしまった

ライバル関係だからこそかけられる言葉がきっとこの言葉だったのだろう。

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作者名:ちあき | 作成日時:2020年10月26日 10時

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