【◇】群青と晴夏 3 (ページ30)

今日:11 hit、昨日:2 hit、合計:32,408 hit

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美馬(盗塁阻止率はキャッチャー1人の手柄じゃない、ピッチャーの協力があってこそ)

美馬(キャッチャー思いのよく出来た後輩だな)

白龍は御幸に、そして御幸の盗塁阻止率に注目し警戒していた

もちろんその盗塁阻止率は御幸のキャッチャーとしての実力があるからこその結果

だが

美馬｢お前が仕込んだのか？｣

御幸(仕込むも何も、まだ完成されてねぇよ)

実際に目の当たりにしてみるとそれは御幸自身の力だけではなく

ピッチャーである栄純の協力が必要だった

御幸(完成されていないということは伸びしろが計り知れないということ)

今日の経験も間違いなく

力に変えられる

御幸(今の沢村なら)

あの美馬を見事ストレートで押し切り

白龍の機動力を封じるピッチングでこの回も無失点で終えた青道

未だ白龍は得点を得ることが出来ず

3回裏、青道の攻撃回へ

A(向こうのエース、うちに初回で1点取られてるけどすごく冷静にピッチングをしてる)

初回1点を取られた王野だったが落ち着いたピッチングで3回裏の青道の攻撃を無失点で終え

4回表、一死一塁で迎えたこの回

A(こっちはこっちで制球力が抜群、あの白龍をバッチリ抑えることが出来てる)

A(調子がいいというか、上出来すぎる)

両校の投手同士が鎬を削る序盤となった

エースが投げていないのにかなり有利に進んでいくこの試合展開に

観客席にいる多くの人たちが驚きの声をあげている。

A(なんか…向こうのピッチャーと暁くんって雰囲気が近いよね)

青道の攻撃

前園の次に打席に入った降谷は1球目、王野が投げた球に一瞬大きく目を見開いた

降谷(胃の奥が熱くなるような、全身の血が沸き立つような…)

降谷(強い相手との勝負でしか味わえないこの緊張感)

だがすぐにいつもの冷静な表情に戻り

バットを構える

それこそ表情は冷静そのものでいつも通りに見えるが内心は緊張を味わっている。

降谷(やっぱりそこに立っていたい)

降谷(僕がそのマウンドに)

王野が2球目を投げた直後

今日この試合でマウンドに立てていない悔しさを爆発させるように

すぐにバットを振り抜き当てにいった降谷

打球は右中間へ飛びフェンスに直撃