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「おい、A。そろそろ鍵閉めるぞ。さっさと着替えろよ。」
Aが自主練をしていたなかに、佐久間が声をかけた。
Aは、はい、と短く返事をし、ユニフォームの胸元をつまみ汗を拭いた。必然的に見えるAの白い素肌に、佐久間は顔を赤くしてサッとそらした。
ボールをかごにしまい、かごを倉庫にしまってきたAに佐久間は言った。
「...明日はオフだな。雷門と白恋の勝負を見に行くつもりなんだが、Aも行くか?」
佐久間の声に、ロッカールームに向かいかけていたAは脚を止める。
「良いですね。私も行こうと思っていました。
源田先輩もいっしょですか?」
yesの返事に顔を綻ばせた佐久間だったが、後の一言にアワアワと慌て出す。顔を真っ赤にし後輩の前で狼狽えている姿は、いつもの正義感が強くキレやすいイメージとは違う。
「あ、あう...あ、源田はな、忙しいらしいんだ!」
「呼んだか?」
佐久間が思わず出した大声に、源田が反応し、Aの後ろからひょっこりと顔を出した。
「あ、源田先輩。明日はお忙しいんですね。いっしょに行けなくて残念です。」
Aが源田に声をかけたことで、佐久間の顔を先程とはうってかわって真っ青になった。顔を両手で多い、なにかと戦っているようにも見える。
その姿を見た源田は、話を大まかに理解し、「ああ、まあな。」と苦笑しながら答えた。
思わず、源田の方を見てキラキラとした表情を浮かべた佐久間は、Aがくるりと振り返ったことで、あわててキャプテンの尊厳を取り戻した。
「じゃあ、明日。行きましょう。」
「あ、ああ。詳しくはあとで連絡する。」
Aはタッタッタッと可愛らしい足音をたて、ロッカールームへと向かった、
「閉めなくていいのか。」
「あ!そうだった。」
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目玉焼き隊隊長(プロフ) - 初めまして、ありがとうございます!読みやすいと言われるのは初めてで、すごく嬉しいです!更新、頑張ります! (2019年12月9日 21時) (レス) id: 1a796aba38 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ(プロフ) - 初コメ失礼します!小説の内容がめちゃめちゃ読みやすくて好きです…!更新これからも頑張ってください! (2019年12月9日 18時) (レス) id: 6ae36e2f02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:目玉焼き隊隊長 x他1人 | 作成日時:2019年10月10日 18時