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4.勝手に見てばかり ページ7





「受験者は全員もう演習場の中よ。
あなたの好きに動いてくれていいけど、ここが死の森と呼ばれてることは覚えておくのね」


そうして「ハイこれ同意書」と一枚の紙を渡される。
受け取ったそれをじっと読んでいたAだが、険しい表情で顔を上げた。


「…死ぬの?」
「そういうこともありえるって話」


うげぇ、と声を漏らしつつ「これ私も五日経たないと出られない?」と新しく浮かんだ疑問を口にすれば頷いて肯定の意を示される。


「待って!ご飯はどうすんの」
「自給自足よ!」

「…入る前にさあ、ちょっと寄りたいとこあんだけどぉ」
「食料買う気でしょ、ダメ」


満足に食事にありつけるかも分からないことを悟って遠慮がちに願い出るもあえなく却下されてしまう。
Aは「ああ…空腹と隣合わせの生活が始まっちゃうってわけね…」なんてボヤきながらアンコに背中を押されて二次試験会場である第四十四演習場…通称死の森に入って行った。


***


「うーん?」


何からどうしたものか。
あちこちから悲鳴やら爆発音やらが聞こえてくるので戦闘が行われているらしいのは分かるが、それ以外は五日間ここに閉じ込められるということだけしか把握出来ていない。


「よし、この棒が倒れた方向に歩いてく」


お腹が空いたらその都度調達しよう、幸い私好き嫌いないし。
上手く手に入らなくても一日二日くらいはしのげる量のお菓子を持参している。

「いっくぞー」なんて拳を掲げたAは目の先の方向に倒れた棒を拾い上げ、フンフンと鼻歌を歌いながら一歩を踏み出した。
もし反対方向へ進んでいれば、怪しげな草隠れの忍と交戦中のサスケ達に合流出来ていたとも知らずに。


***


「水を汲んで来るだけでも疲れるわ」
「一日目は水と食料確保にあてて正解でしたね!」
「だよねー」

「「…え?」」


「あ、どーも」なんて軽く手を上げる少女にテンテンとリーは咄嗟に距離を取り、構えの体勢になる。
いつの間にか会話に混ざっていたAがこちらに近付いてくる気配にも気付けなかった。

食料集めの間他の忍に出くわさなかったことと、班員全員が揃っていることが油断を呼んだのか…あるいはこの少女の実力が底知れないのか。
この子は一体…
そこまで思考してテンテンは思い出したように「そういえば名前…」と言いかける。

それを遮るように現れたのはネジだった。


「お前は毎回狙ったようなタイミングで出てくるな…今度こそ答えろ。

…何者だ」

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(プロフ) - 小柴紬さん» コメントありがとうございます!不定期にはなりますが頑張ります泣 (6月9日 18時) (レス) id: 6e099a7f91 (このIDを非表示/違反報告)
小柴紬 - 梢さん、更新頑張ってください! 面白くてどんどん読み進めてしまいました(笑) (2022年11月9日 19時) (レス) @page11 id: 2e1df96980 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ゆらぎさん» コメントありがとうございます。不定期的にはなりますが頑張らせていただきます…! (2022年11月9日 12時) (レス) id: 6e099a7f91 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらぎ(プロフ) - 更新がんばってください! (2022年11月6日 19時) (レス) id: 8914fbacd3 (このIDを非表示/違反報告)
- 成る程!よくわかりました。有り難うございます! (2022年10月26日 17時) (レス) id: 60e267bbe7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年10月14日 15時

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