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4.勝手に見てばかり ページ25





だが実際、ネジの指摘は当たらずとも遠からずだと、サスケは思った。

Aのことを一人の女として意識していないわけではない。
ただ、いわゆる恋愛感情はないはずだ。

コイツに感じているのは家族のような存在に対しての親愛とか幼馴染としての信頼とか、せいぜいそんなものだろう。
だからこそ、疑問なのだ。

なぜこんなにもイラつくのか。
幼馴染が知らない間によく分からない人間にツバをつけられそうになっていたからだろうか、とにかく無防備なAにもそれに近寄るネジにも腹が立った。


「サスケちゃん、顔、険しいですよ…」
「チッ、お前のせいだ」
「そうなの!?」


サスケのせいでもあるし私のせいでもあるってこと?なんてブツブツ呟くAを置いて、サスケは自分の病室に戻ることにした。
椅子から立ち上がると、「もう帰っちゃうの?」とAがこちらを見上げてくる。


「…お前さっき、顔みたらすぐ帰るかと思ったって言ったろ。
さっさと帰って欲しいのかと思ってた」
「え?いや違うよ、すぐ帰っちゃったら寂しいから」


Aの言葉にサスケは少々面食らう。


「サスケはさ、幼馴染だし家族だけど、それだけじゃないんだよ。
私にとってサスケは…なんていうか唯一無二!なの」

「唯一無二…」


咀嚼するように言葉を繰り返すサスケに、Aは「そう!」とニッコリ笑って頷いた。
そんな幼馴染の様子にサスケは小さく笑みを漏らす。


「フッ…そうかよ」


なんだか腑に落ちた。

イタチやナルトもサスケにとっては唯一無二の存在だが、同時にAもそうだったのだ。
だから知らない奴に手を出されそうになったら腹が立つし、呑気な本人に危機感さえ覚える。

新たな関係性に気付けたようで、先程より幾分かは胸の内がスッとした。
お前もオレにとっては唯一無二かもな…なんてのは、口が裂けても絶対に言ってやらないが。


「ま、家族じゃねえけどな」
「おいおい、揚げ足取んなよなー」


まったくサスケはこれだから、余計な一言多い、なんて台詞を背に受けながら今度こそ病室をあとにする。

ドアノブに手をかけようとした瞬間、扉が勝手に開いた。
そこにはサクラが立っている。

サスケの存在を視界に入れた途端、「あー!!」うるさい代表のAに負けず劣らずの大きな声で叫んだため、サスケは思わず顔をしかめた。


「サスケくんこんなところにいたの!
ナースさん怒ってたわよ!」

「…今戻るとこだったんだよ」

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(プロフ) - 小柴紬さん» コメントありがとうございます!不定期にはなりますが頑張ります泣 (6月9日 18時) (レス) id: 6e099a7f91 (このIDを非表示/違反報告)
小柴紬 - 梢さん、更新頑張ってください! 面白くてどんどん読み進めてしまいました(笑) (2022年11月9日 19時) (レス) @page11 id: 2e1df96980 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ゆらぎさん» コメントありがとうございます。不定期的にはなりますが頑張らせていただきます…! (2022年11月9日 12時) (レス) id: 6e099a7f91 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらぎ(プロフ) - 更新がんばってください! (2022年11月6日 19時) (レス) id: 8914fbacd3 (このIDを非表示/違反報告)
- 成る程!よくわかりました。有り難うございます! (2022年10月26日 17時) (レス) id: 60e267bbe7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年10月14日 15時

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