4.勝手に見てばかり ページ20
･
＊＊＊
アイツも二日後くらいにはしっかり全回復して、あの日の穴埋めをしてもらったのだった。
ヒナタとはその日を境にアカデミーでも街中でも会う度お話するようになって、いつの間にか今みたいな距離の近さにまで関係が発展していた。
二人で一緒にナルトを物陰から見つめたりしたし、甘味屋で餡蜜を食べたりもした。
ヒナタから少しずつ聞く話だけじゃあの子がヒナタパパのこと得意じゃない理由とか、家についての悩みとか上手く把握しきれなかったけど。
きっと寄り添うことは、出来ていたんじゃないかと思う。
これは私にとってのヒナタも同じで。
うちはと柊を取り巻く空気が段々重くなっていたのに、当時の私も気付いてないわけじゃなかった。
だけどどうすることも出来ないし、イタチ兄もなんか忙しそうというか、切羽詰まっている感じがしたし。
そんな時に心の支えになってくれたのが、ヒナタだった。
もちろんサスケだってそうだけど、ヒナタはアイツには無理な癒しを与えてくれて。
じっくり丁寧に話聞いてくれるし、笑顔が可愛い。
私の大事な、守りたい親友だ。
三代目さまもよく会話に混ざってきてたなあ。
里の皆家族だって言ってるだけあって、皆の名前覚えてるし境遇も、近況も把握してる。
なるほどこれならナルトが火影目指すのも納得だな、って思った。
「…ふふ」
久しぶりに昔の皆のこと思い出した気がする。
そういえば中忍試験、今はどんな感じになってるんだろう。
あの五日間を耐え抜いた七班の二人のことも、ヒナタのこともよしよしって褒めてあげたいし頭撫でたい。
あとついでにギューしたい、ヒナタ限定で。
現時点であそこにいるって私の中で確定してるのは我愛羅くん達三人組と、それから私以外の七班メンバーだけ。
でもまあ、同期クセ強いし、ヒナタ達もいの達もいると思うんだよね。
あとやっぱり、ネジくん達の班も。
…カカシ先生がお前も来るかって誘ってくれたし、見に行っても構わないってことだよね？
うん、そうに違いない。
さっき道を間違えた私なら分かる、病室を出てすぐ左に曲がれば…
「試験かいじょ…え」
なに？これ。
会場に一歩足を踏み入れると、目の先には血を吐いてうずくまるヒナタがいた。
飛び降りてきたナルトやサクラ、リーくんは驚いたような、心配そうな表情をしてヒナタを覗き込んでいる。
「なに、どうなってるのこれ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 122人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
梢(プロフ) - 小柴紬さん» コメントありがとうございます！不定期にはなりますが頑張ります泣 (6月9日 18時) (
レス) id: 6e099a7f91 (このIDを非表示/違反報告)
小柴紬 - 梢さん、更新頑張ってください！ 面白くてどんどん読み進めてしまいました（笑） (2022年11月9日 19時) (レス) @page11 id: 2e1df96980 (このIDを非表示/違反報告)
梢(プロフ) - ゆらぎさん» コメントありがとうございます。不定期的にはなりますが頑張らせていただきます…！ (2022年11月9日 12時) (レス) id: 6e099a7f91 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらぎ(プロフ) - 更新がんばってください！ (2022年11月6日 19時) (レス) id: 8914fbacd3 (このIDを非表示/違反報告)
竜 - 成る程!よくわかりました。有り難うございます！ (2022年10月26日 17時) (レス) id: 60e267bbe7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：梢 | 作成日時：2022年10月14日 15時
