4.勝手に見てばかり ページ18
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「(なんか思ったより時間かかったな…)」
薬の調合というのは割と時間がかかるものらしい。
今日の学び。
薬局を出るともう既に辺りは暗くなっていた。
冬だから日が落ちるのが早いし、段々冷えてきてもいる。
早いとこ届けないと、そして体調元に戻してもらわないとね。
いつもの小競り合いにも相手がいなくちゃ、退屈だし。
さーて帰るか、と一歩を踏み出したところで気になる人影が視界に入り足を止めた。
アカデミーで何度か見た顔の女の子が突っ立っている。
今日は特に寒いし、もう夜も更けてきているのになんでこんなところに…
「なにしてんの？」
気が付くと話しかけていた。
驚いたようにビクッ、と肩を揺らしたその子はゆっくり振り向くと、「あ…柊さん……」小さく呟いた。
「私の名前知ってるんだ？」そう問いかけると両手をいじいじしながらコクンと頷く。
「サスケくんといつも一緒って…女子の中でも話題だから」
その言葉には「あー」とだけ返した。
サスケと幼馴染だからとか、同じ方向に帰っていくからとか、そんなどうでもいい理由で女子達に絡まれた経験は一度や二度じゃない。
…この子もサスケのこと好きなんだな。
そう思ってつい、少し冷たい返事をしてしまった。
だけどすぐにそうじゃなかったと気付く。
彼女…ヒナタの視線の先には、これまたアカデミーで目にしたことのある男の子がいて。
サスケじゃなくて、もしかしてアイツのことが好きなのだろうか。
名前、なんだったかな…なんて考えていると、ヒナタが口を開いた。
「ナルトくん…」
「…ナルト」
そうだ、そんな名前だった。
店の商品をじっと見つめていたナルトだけど、店主に怒鳴られてすごすごと帰っていく。
え、何あれ。
"どうせ店のもの盗みに来たんだろ"、って…ナルトってそんな奴なの？
思わず眉をひそめた私に気付いたのか、ヒナタは相変わらず小さい声で言う。
「ナルトくん…悪いこと一度もしてないのに、いつもこんな態度里の人からとられてて」
「え！？な、なんで」
驚いて聞き返すと、ヒナタは自分から口にするのがはばかられるのか目を伏せて押し黙ってしまった。
「…」どう声をかけていいかも分からずヒナタと、ナルトのいた場所とで視線を行ったり来たりさせていると後ろから誰かの会話が聞こえてくる。
「やーね、これだから化け狐は」
「ねえ」
…化け狐？
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梢(プロフ) - 小柴紬さん» コメントありがとうございます！不定期にはなりますが頑張ります泣 (6月9日 18時) (
レス) id: 6e099a7f91 (このIDを非表示/違反報告)
小柴紬 - 梢さん、更新頑張ってください！ 面白くてどんどん読み進めてしまいました（笑） (2022年11月9日 19時) (レス) @page11 id: 2e1df96980 (このIDを非表示/違反報告)
梢(プロフ) - ゆらぎさん» コメントありがとうございます。不定期的にはなりますが頑張らせていただきます…！ (2022年11月9日 12時) (レス) id: 6e099a7f91 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらぎ(プロフ) - 更新がんばってください！ (2022年11月6日 19時) (レス) id: 8914fbacd3 (このIDを非表示/違反報告)
竜 - 成る程!よくわかりました。有り難うございます！ (2022年10月26日 17時) (レス) id: 60e267bbe7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梢 | 作成日時：2022年10月14日 15時
