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4.勝手に見てばかり ページ17





そういえば、以前にもこんなことがあったと思い出す。

遊ぶ約束をしていた当日にサスケが珍しく熱を出して、手が離せないアイツの両親の代わりに私が薬を買いに行ったんだった。
イタチ(にい)はあんな時にまで任務で、当時は薄情だと思ったけど今考えれば可哀想なものだ。


「(それで…)」


記憶の深いところに思考を巡らせる。

確か、確かあの時ヒナタもいた。
三代目の火影さまと…それからナルトもだ。


***


「え、風邪?」
「そうなのよ。珍しいでしょ」


「じゃあ今日の遊びは中止かー」残念そうな様子を見せるAにサスケの母…ミコトは「あの子も直前まで行くって言って聞かなかったんだけどね」と返した。
「まあ、ここまで熱上がっちゃうと厳しいでしょうね」とも付け加える。

Aはそれもそうか、と頷き「お大事にって伝えといて!」そう言い残しサスケの家を後にしようとした。
だが、ミコトの「待って!」という言葉にその行く手を阻まれる。


「な、なに…?」
「ちょっとお願いがあるのよ。
…Aちゃんにしか頼めないんだけど」


***


そうしてサスケママの凄まじい勢いに押し切られた私は、代わりに薬を薬局にもらいに行くことになってしまった。
手に持っている処方箋をピラピラさせながらぼんやりと歩く。

サスケパパは昨日の夜からうちの父親と話し合い?をしているらしい。
イタチ兄はこんな時でさえ任務。

二人とも忙しいのかなんだか知らないけど、サスケが具合悪いってのに駆けつけないだなんて…
いや、二人にとっては話し合いも任務も大事なことなんだろう。
よく理解出来ないけれど。

残ったサスケママが家を留守にすると、病人が一人きりになってしまう。
それが不安だから私に頼んだということだった。


「さっさと届けて、ご飯食べて寝よう」


何故昼食から数時間も経っていないのに腹が減るのか。


「(つくづく謎だ…)」


携帯している金平糖を口に放り込みながら、薬局を目指した。

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(プロフ) - 小柴紬さん» コメントありがとうございます!不定期にはなりますが頑張ります泣 (6月9日 18時) (レス) id: 6e099a7f91 (このIDを非表示/違反報告)
小柴紬 - 梢さん、更新頑張ってください! 面白くてどんどん読み進めてしまいました(笑) (2022年11月9日 19時) (レス) @page11 id: 2e1df96980 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ゆらぎさん» コメントありがとうございます。不定期的にはなりますが頑張らせていただきます…! (2022年11月9日 12時) (レス) id: 6e099a7f91 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらぎ(プロフ) - 更新がんばってください! (2022年11月6日 19時) (レス) id: 8914fbacd3 (このIDを非表示/違反報告)
- 成る程!よくわかりました。有り難うございます! (2022年10月26日 17時) (レス) id: 60e267bbe7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年10月14日 15時

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