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茜が最後を迎えた病室で僕は何を思ったのか、一歩…
また一歩と歩き出し、茜の傍に寄って冷えきった茜の身体に触れた。
それは、壊れ物にでも触るかのように優しく…
そっと頬(ほお)に触れるだけだった。
それだけの行為だったとしても僕には確かめる必要があったのだ。
茜の身体が…その体温が…まるで『夕焼けが沈み、陽は堕ちて夜が来る』
それと同じように『姉は死んだ。』『もういない。』『受け入れろ』と
僕が僕自身に認めさせるために。
でも、僕がそれを認めてしまった瞬間
急に目の前のそれが…姉の亡骸が怖くもなって…
僕はその場から逃げ出すように走った。
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