20心算 ページ21
「こんにちわーっと」
王様に連れられていた長尾さんが体育館に入ってくる。さっきまでの不機嫌そうな無表情じゃなくて笑っていた。
対称的に澤村さんは不機嫌そうな顔をしていた。
理由は簡単、ぶりっ子が仕事をしてくれなかったんだと泣いたから。ちょうど長尾さんがいないってことをわかってたからついた嘘。
ということは、王様に呼ばれたことを知っていたってことだ。
いざとなったら僕と山口、もしかしたら、いや、もしかしなくても影山が自分が呼んだんだと言うと思う。
……ま、言わなかったら僕が確実にいうけど。
「……長尾さん、美緒に仕事任せたのか?」
「へ?何のことですかね?」
「……ひぐ…っ……ぃ、いん、です……!グスッ……
あたし、が、悪……かったんで、すから……」
そうそう。アンタが悪いんだよ、ぶりっ子。
アンタが何も仕事をしてないんデショ。
山口をチラと見ると僕にカッコ悪いって言った時と同じ、憤怒の形相。
山口ここまで怒らせるって、ぶりっ子流石だね。
「…美緒ちゃんが何言ってるかわからないけどさ、仕事任せてるのはどっちかなって思うよね!
ていうか、私は……」
長尾さんの言葉を遮るように重ねて言ったのは……
「んー、……そうだなぁ、どうなんだろう?」
重ねて言ったのは、
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ピノ(プロフ) - 新作おめでとうございます(^_^)!!!!! つっきー!楽しみ! (2017年1月26日 20時) (レス) id: fd697664d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:木戸 凛々 | 作成日時:2017年1月25日 18時