19心算 ページ20
影山side
月島と山口を体育館に入れて俺はAを、体育館裏に連れていく。
まさか、烏野に来てるとは思いもしなかった。
「……それで、何の用?飛雄チャン」
突然だけど中学の頃からAはモテていた。ニコニコと良く笑って、誰にでも優しくて。
……バレーばっかしてた俺だけどAの事は気になってた。
でもアイツの口から出るのはカズの名前ばかり。
嫉妬?したし、腹立ったし、めっちゃバレーした。
でも好きだから告白した。
まだ、引きずってるって知りながら。
だから俺は、Aにすげー嫌われた。
卒業まで一言も話してくれなかった。
国見とか金田一とかとは話すのに。
もう、一生話せねぇって思った。
「ねぇ飛雄。私スポドリ作らないといけないんだけどなぁ?」
だからてっきり、青葉城西に行ってると思ってた。
まさか、会えるなんて思ってもいなかった。
「ねぇ飛雄?」
『…A、俺、まだお前が好き。』
「なに、藪から棒に?」
『…俺よりカズの方がいいか…?』
その言葉に彼女はキッと俺を睨む。
背が低い。全然睨めてねぇ。
だけど、目には涙が浮かんでて、思わず顔逸らした。
「……どうだっていいよね?」
『…。』
でも、ここで何も言わなかったら?
俺今度こそコイツと話せねぇかもしれない。
『…美緒、潰すのか。』
そうやって聞くとアイツは頷く。
どう言えばいいか分かんねぇけど、俺は頭を掻きながらAを見つめる。
『……手伝う。』
思いもよらなかったのか目を見開いたAは首を傾げた。
『それで、お前と話せるなら。
俺は、お前の手伝いなんでもする。』
その言葉に少しだけ眉を曲げて、
やっと俺にも微笑んだ。
「……不純な同機だなぁ……」
フジュンが何か、よく分からねぇけど。
俺はコイツといられればそれでいい。
Aが喜ぶならそれでいい。
カズみたいに、は出来ねぇけど。
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木戸凛々です。
知らない人の名前が出ましたが、それはまた今度…
お気に入り5人!ありがとうございます!
ツッキー目線って難しい……
無気力好きな人、是非お話しませう←
これからも【僕と彼女と心算と。】をよろしくです!
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ピノ(プロフ) - 新作おめでとうございます(^_^)!!!!! つっきー!楽しみ! (2017年1月26日 20時) (レス) id: fd697664d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:木戸 凛々 | 作成日時:2017年1月25日 18時