17心算 ページ18
時は飛んで放課後←
クラスでも何一つ変わらず、彼女は過ごしていた。
僕にちょっかいをかけ、いつメンとはしゃぎ、
授業中に寝て……
これで点数が取れるらしいから怒りしかわかない。
天才は努力に勝る、というのを思い出した。
「ツッキー!長尾さーん」
「グッチー!」
『……いつの間にそんな仲良くなったの。』
「さっきID交換したの」
「あれ?ツッキーはまだだったの?」
『…うるさい』
そんな話をしながら体育館に向かう。
なんか山口に先越されたとか腹立つ。
階段を笑いながら降りるふたりを後ろから見ていると、目の前から嫌な香りがした。
「あ、美緒ちゃん。
手は大丈夫?」
「ちょっと傷が深かったみたいだけど平気。
薬飲めば痛くない。」
「そっかぁ、よかった。」
「んで?アンタ、何が目的?」
……コイツ馬鹿なの?
階段という公共の場にも関わらず本性をさらけ出すぶりっ子。
頭の中ホントどうなってるんだろ。
勿論僕らもだけど本性を、初めて見たはずなのに長尾さんは平然としていた。
「えーっと、それが本性かな?」
「そうよ。アンタもさっさと、本性出せば?
いい子ぶってて気持ち悪い。」
「んー、本性も何もこれがいつもだし……
私に本性ってないんだよね?」
ニコニコといつもと変わらずに笑う長尾さん。
薄暗い瞳には何かが渦巻いてるような気がする。
「……まぁいいわ。
アンタ、何が目的よ」
「悪意の成敗?
松尾……立夏先輩が可哀想だから?」
「……イイコぶってんじゃないわよ!!」
その一瞬で鈍い鈍い音がした。
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ピノ(プロフ) - 新作おめでとうございます(^_^)!!!!! つっきー!楽しみ! (2017年1月26日 20時) (レス) id: fd697664d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:木戸 凛々 | 作成日時:2017年1月25日 18時