4話 ページ7
モンドの酒場へ足を向ける。
酒場なんて、普段来ないものだから新鮮だ。
……ああ、いた。吟遊詩人。
アルベド「キミに、話がある。」
ウェンティ「騎士団の首席錬金術師様がボクに何の用?」
アルベド「とぼけないで頂きたい。その神の目、偽物だろう?キミは、元素力を使えるそうだが。」
ウェンティ「ははは!さすが、白亜の申し子。で?」
アルベド「ボクは神の目を用いずに元素力を扱える存在を2つしか知らない。一つは旅人。もう一つは神だ。」
ウェンティ「それ以外の可能性は?」
アルベド「低い。ということで、ボクの推測では、キミが神になるのだが。」
ウェンティ「ご名答、流石だね。そう、ボクこそが風神バルバトス。君はボクに何を聞きたい?」
アルベド「500年前、Aを助けたのは風神だろう?何故だ、天理に背いてAを助けたのは。」
ウェンティ「過去の友に、似ていたから。人間の都市、カーンルイアで育った彼女だけれど、出身はモンドだった。彼女は神を信仰するモンド人。周りの大人からはあまり風あたりが良くなかった。彼女はいつかモンドに行くことを夢見ていた。孤児院の雑務のせいで、それは叶うことがなかったけれど。ボクは、そんな彼女のささやかな願いを叶えただけだよ。」
アルベド「次の質問をする。彼女は人間だと思うかい?」
ウェンティ「それは、君自身が一番よく分かっているだろう?神に聞くまでもない。もうどっか行って!酒がまずくなる。」
アルベド「……。」
ボクはバーテンダーに、あそこのテーブルへ、と午後の死を頼み、酒場を出た。
君自身が一番よくわかっている、か。
馬鹿馬鹿しい。
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芋煮(プロフ) - mさん» ふぁっ!?コメント気づかなくてすみません😭ありがとうございます!透明感ある感じを目指したかったので嬉しいです笑 (6月21日 7時) (レス) id: 59221f80a5 (このIDを非表示/違反報告)
m - 度々コメントすみません。二箇所ほど誤字衍字があると思いますが、笑って許してやってください…。長々と読みにくいコメント、失礼しました。 (6月11日 23時) (レス) @page10 id: 12017230f1 (このIDを非表示/違反報告)
m - コメントコメント失礼します。とっくに完結されていますが、完結おめでとうございます。最後まで、素晴らしく綺麗なお話でした!死ネタ切ない感じが凄く大好きなので、この作品に出会えたこと嬉しく思います。お疲れ様でした。 (6月11日 23時) (レス) @page10 id: 12017230f1 (このIDを非表示/違反報告)
芋煮(プロフ) - 1000hitありがとうございます!良ければコメント下さると作者が喜びます。 (5月14日 16時) (レス) id: 59221f80a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:芋煮 | 作成日時:2023年4月12日 0時