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コンロの上に鍋を置いて火を付けしばらくすると、グツグツと煮える音がする
鼻にいい香りが漂ってきたので、それをお玉で一掬いして飲んでみると、何とか食べられる味に出来上がっていた
『さすがC〇〇KPAD！あぁ、ネットがある時代に生まれて良かった〜』
誰も話す人が居ないから独り言が増えるのは仕方が無いことだと思うんだ
それとお粥は身体がダルい時でも食べ易いだろう、と言う一応の気遣いを持って、不器用なりに梅粥にした
ミトンをはめてまだ熱い鍋の取っ手を持ち、男の人に手料理を食べて貰うのは初めてで、少しドキドキしながら彼が待っている寝室へ向かう
……赤羽くん、喜んでくれるかな？
＊
『お、お待たせしました〜』
寝室に入り、テーブルに鍋を置いてその横にレンゲを添えた
寝転がっていた彼は私が部屋に入ってきたことに気が付いて、体を重たそうに起こす
「人のキッチンで何してたの」
『う。勝手に使ってしまってすみませんそれは謝ります』
「あんたのやってること不法侵入に近いからね」
『だ、だって！倒れてる人を見て見捨てられないですよ！ってご主人様いつもの感じに戻ってきちゃいましたね。あーあ』
「戻ってきちゃったって何。俺にもっと熱で苦しんで欲しかったってこと？あんた性根腐ってるね」
『お前にだけは言われたくない』
ちょっと前まで照れていたのが嘘みたい
いつも通り、いやいつも以上に憎まれ口がスラスラ出て来ている気がする
『でも少し元気になって良かったです。今だったらこれ食べれますか？』
そう言って私はお粥が入っている鍋を指さすと、苦虫を噛み潰したような顔をする赤羽くん
「その中、ダークマターとか入ってないよね？」
『っんな！失礼な！食べる前に決めつけ無いで貰えます？お粥ですよ！食べ易いように梅粥にしましたから！ほら！』
私はレンゲにお粥を掬って彼の口元に運ぶ
「俺、梅苦手何だけど。まぁいいや」
『え』
まさかのまさかでフリーズする私を他所に赤羽くんはぱく、とそれを口に入れる
「嘘だけど」
『も、もうびっくりしたじゃないですかぁ〜！味はどうです？お口に合いましたか？』
「不味い。悪化しそう」
『私泣きますよ』
「それも嘘」
『おぉ！良かっ「……の嘘の嘘の嘘の嘘」
何だそれ
結局美味しかったのか不味かったのか分からず終いである
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ハバネロ(プロフ) - 黒髪さん» コメントありがとうございます！(＊´ ∨｀)大好きって言って貰えて嬉しいです！恋愛要素今のところ少なめですが、ご褒美編で展開をがらりと変えるつもりでいるのでこれからも楽しんで下さると幸いです！更新が捗るようなコメント本当にありがとうございます^^ (2019年4月30日 16時) (
レス) id: acb4ef891f (このIDを非表示/違反報告)
黒髪(プロフ) - このお話大好きです！更新頑張ってください！ (2019年4月30日 14時) (レス) id: 058440bffe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハバネロ | 作成日時：2019年4月14日 23時
