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｢多くの魔法使いがこう言った。自分の悪事は全てこの服従の呪文によって、例のあの人に無理強いされたのだと…だが果たして、それが嘘か誠か、どう見分ける｣
例のあの人ってヴォルデモートのこと？
やっぱ悪い人だったんだね。うぅ、流石にもうその人はいないよね？
｢さて、後の呪文は？そらどうだ？…ロングボトムだな、立て｣
ハーマイオニーと一緒に周りをみるとちらほら手が上がっていた。
まじで言ってる！？なんでみんなわかるの？！
前の席のネビルが指され、ゆっくり立ち上がった。
｢スプラウト先生から聞いたぞ、薬草学が得意だそうだな｣
｢えと、あとは…磔の呪文、です｣
｢そう！その通り！来い、さあ！身もすくむぞ｣
ムーディ先生ハイテンションだな。もしかしてサイコパス説。
｢拷問の呪文だ。
呪文を唱えるとクモが苦しそうに鳴きながらもがいている。
どことなくネビルの顔が辛そうにみえた。
ネビル大丈夫かな。どうしたんだろう。なんかもうかわいそうだからやめてあげて。
｢やめて！ネビルが辛そうです！やめて！｣
突然ハーマイオニーが叫んだ。
ハーマイオニーの声に気付いたムーディ先生は慌てて杖を離した。
気まずそうにクモを片手に持ってこっちに向かってきた。そしてクモをハーマイオニーの本の上に置いた。
｢では許されざる呪文の最後の1つは…｣
今にも泣き出しそうな顔で首を横に振る。
ねえ、なんでそんな泣きそうな顔してるの？
｢
ハーマイオニーに声をかけようと口を開きかけた瞬間、緑の閃光が走り目の前のクモの動きがぴたりと止んだ。それからぴくりとも動かない。
まさか、死んだ…？
『ひっ……』
小さく悲鳴が零れた。幸いだれにも聞こえてないみたい。
｢死の呪いだ＿＿＿｣
それからムーディ先生がなにか話していたが、さっきのことが衝撃的でずっと放心状態だった。
授業がおわり、階段を下りながらロンが言った。
｢キメてくれるよな。完璧イカれちゃってるし…教室にいるとビビるけど、本物の闇の魔術をあの目で見て来てるんだからな｣
｢あれは禁じられた呪いなのよ！？教室でやるなんて…ネビルのあの顔見た？｣
なんか、もうなんも考えられないって感じ。
そのまま階段を下りているとぼーっと窓の外をみて突っ立っているネビルがいた。
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作者名：ちるあ | 作成日時：2022年12月28日 0時
