【ポケモン】正反対の私と貴女。【SV】 (ページ4)

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正反対。3 ページ4

走った。とにかく走った。

行き先は決まってすらいないけど、幸いなことに今から授業の始まる時間。どこへ行っても人がいないのは明らかだ。

『あっ、！』

角を曲がる瞬間何かにぶつかる。

反動で後ろに倒れそうになった私の体を逞しい腕に支えられ、事無きを得た。

恐る恐る、顔をあげてみる。

「サボりとは珍しいじゃねえかぃ、A？」

カキツバタ、さん。

飄々とした態度で私から腕を離すその人は、この学園誇る四天王の一人で

私の、憧れの人。

『…カキツバタさんこそ、今日もサボりですか？』

先程まで感じていた不快感はどこへ行ったのやら。

彼に会えたのが嬉しくて、しかしぶつかってしまった事が恥ずかしくて。声が上擦る。

「まあなぁ

いい天気だし、昼寝に最適だろ？」

"逃しちゃ損ってもんだぜぃ"

なんて気楽に言ってのける。
この人、三留してる自覚あるのかな…なんて思ったりもするけど。

やっぱり、こういう自由気ままなところが

彼らしくて、私は好きだったりして。

『確かに、そうですね。

　ご一緒しても？』

彼は一瞬驚いたような表情を見せて、笑う。

「勿論、大歓迎だぜ "キョーダイ"？」