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6話 ページ7

にゃっ
その時、佐々木さんが抱えていた猫が小さく鳴いて木から飛び降りた。
綺麗に着地すると何事も無かったように走り去っていった。
木に取り残されたのは佐々木さんただ1人。
彼女は猫が走り去っていった方向を唖然として見つめている。


「ったく、最初から降りれるならそう言いなさいよね」


「いや、猫は喋らないっしょ笑笑」

頬を膨らませて不機嫌そうにいう彼女に笑いながらツッコミを入れる。
すると、笑わないでよ!と喝を入れられた。


「んでー、どうする?佐々木さん1人になっちゃったけど」


「どうするもこうするもあんたが下敷きになればいい話でしょ」


「え、俺が?」


うんうんと首を縦に振る佐々木さん。
え、俺下敷き決定ってこと?もしかして拒否権無し?


「下敷きにはなれないけど・・・ほい」


俺は佐々木さんに向かって両手を広げる
佐々木さんは状況が理解できないと言わんばかりの顔で俺を見つめる


「俺が受け止めるから、飛び降りて」


「はぁぁー!?で、できるわけないでしょ!!絶対無理よ!」


「でもこれ以外に方法無いじゃん?」


「そ、それは・・」


ゴクリと唾を飲み込む音が聞こえる
少し経ってやがて決心したのか俺をじっと見つめ返した。


「ちゃんと受け止めなきゃ許さないんだからね!」


「へーへー。お姫様ー」


「誰がお姫様よ!」


い、いくわよそう小さく呟くと佐々木さんが俺に向かって飛び降りた。


「おっと」

体勢を崩しながらも佐々木さんをしっかりと受け止める。必然的に抱きしめるような形になってしまった。
流石女の子というのだろうか。
柔らかくてそしてふんわりいい匂いがする。

無事木から降りれたようだ。
一安心して佐々木さんを見ようとすると

「いつまで触ってんのよー!!ヘンタイ!!」

「ぶへっ」

何故か強烈なビンタをくらった。
薄れゆく記憶の中ああ、受け止める時お尻を触ってしまったんだ、あの柔らかさはお尻だったんだな・・と酷く後悔した。

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作者名:かにかまさん | 作成日時:2024年3月13日 23時

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