〇〇しないと出られない血鬼術 肆

無一郎と髪を切る【リクエスト】 ページ23

あぁ、なんでこんなことに。


【無一郎の髪を切らないと出られない部屋】


お題を見るや否や、無一郎くんは躊躇いなく日輪刀で髪を切り落とす。

長く艶やかなあの髪は今や肩につくか否かという長さへ。


『ひぎっ、ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！

殺される！！！！！無一郎くんに恋する全世界の女子に殺される！！！！！！！』

「守るから、大丈夫」


そういう問題ではない。

切り落とされた髪を持ち髪の毛にくっつけるように切られた部分を合わせるがもちろんつくわけない。


あんなに綺麗な髪を切らせてしまった。

「今のAと同じ髪型。俺は嬉しいよ？」


ガックリと床に這いつくばる私と同じ目線に立つためかがみ、こてんと首を傾げる無一郎くん。


可愛い。

「そんなにこの髪にあってないかな」

『似合ってるよ……すごく似合ってる……でもさ…』

落ちた髪の毛を握りしめる。

『この髪の毛は……お兄さんとお揃いだったんだよ…』


無一郎は何も言わずに私の頭を撫でる。


「髪の毛切ったぐらいで、兄さんは怒らないよ。


むしろ、未来の妹のためによくがんばった！って褒めてくれるよ」


『……未来の妹？』

「うん。Aのこと。兄さんから見たら僕と結婚したAは兄さんの妹でしょ？」


当たり前と言わんばかりに紡がれる言葉に顔が火照る。


「髪なんてすぐ伸びるよ、ほら。とりあえず出よう」

差し出された手を握りしめ

扉から出る。


【差し出された手は未来を共にするあなたの手】



おや？エユ(このみ⭐)さんに言いたいことがあるみたいです！


「えっと、リクエストありがとね。

生まれた時から伸ばしてたし髪の毛切るなんて初めてだった。

別に嫌な気はしなかったな。

でも君と一緒に初めての事を経験できて嬉しかったな。


次、君と体験する初めては……

結婚式、とか？」


リクエストありがとうございます！

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