サ ッ カ ー 少 女 、 氷 と 輝 く 【アレスの天秤】

帰国、014《爆裂！雪姫大作戦！》 ページ16

珠香を下げてなえを入れる


観客席からはうさぎの耳のカチューシャをつけ、"なえ"と書かれているうちわを振っている人たちがいた



『流石にアレはやりすぎじゃ…』



引くわ…なんて言いながら自分のポジションの場所に立っているA


暫くしてから試合が再開し、なえにボールが渡るが上手く足で止められず、ﾎﾟﾝｯと跳ねてからｺﾛｺﾛ転がっていく


万作はボールがフィールドから出ると思い、再開時にスタート出来るよう向かうが、その横をｷﾞｭﾝｯと有り得ないスピードで何かが通り過ぎた


ボールはラインのギリギリで止まっていて、そこにはさっきまで後ろにいたなえが足で抑えている


途端、観客席から歓声が上がった。



アツヤは自分にパスを出すよう声を掛けるが、なえには届いていない


そのままなえはシュートを打つが、大きく空振りをし後ろにﾎﾟﾃﾝと倒れ、ボールはのりかの元にｺﾛｺﾛと転がっていった



アツヤ「今のは俺にパスだろ…」



何時もそうなっていたのか、怒らずに呆れるアツヤ


慣れている顔だ。



なえ「宜しゅうお願いやんな、あ、うちのことは気軽に"姫"って呼んでな！


なんなら"プリンセスなえ"でもええよ？」



なえは相手のGK、のりかに気軽に話しかけている


相手は困った表情をしているが、なえは気づかず腰に手をあてていた


…すぐさまAが回収に入った。



(すいませーん、姫回収車でーす)
(んなっ！Aさんは車じゃないやっぺ！)

((そこかよ))

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