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青春 ページ36

遠野かー、岩手かー遠ー、遠野だっけにってかー、はー、爆ぜろー


「さみし」


本心を呟いてみるもそれでどうなる訳では無い。虚しい。寂しい。ひたすらに寂しい。だって知らない土地で1人だよ?!実家に帰ってこれないよ!?実質破門だよ!?寂しくない!?!!?


椅子を降りて机と机のあいだに座り込み壁に背をつけて膝を抱え込む。虚無







「おい!!!!!!!!!!!!!!」
「んだオラァ!!!???!!!?!」


急に扉が開き大声で呼びかけれてビビり散らして同じような声量で返してしまった。自分うるさっ。


「あれ、花開院帰ったんじゃないの」


扉を見ると帰ったはずの花開院が肩で息をしながら立っていた。


「それよりおい、もう京に戻らないってどういうことだ」
「あっ、あー...ちょい複雑な家庭環境のおかげと言いますかなんと言いますかー」
「五代目に口止めされてんのか」
「仰る通りで」


会話しながらずんずんと距離を詰めてきてついには壁ドンをしてきた。ど、どうされたし花開院君よ...


「大晦日、言ったよな何でもかんでもはいはい言いやがって」
「......家族のこと出されたら、何も言えないんだよ...それは、本当にどうしようもないんだよ...」


どこの漫画かと突っ込みたく程の家庭環境。簡単に言うと私は金のために売られた。使役のために買われたたようなものだ。あっ、言ってて悲しくなってきた。


「...もう会えないのかよ」
「...会えない」
「お前の帰ってくる場所はここじゃないのか」
「...ここじゃなくなる」
「招集、かかると来るんじゃないのか」
「建前。多分、かからない」


だからバイバイって言ったんだ、と顔を上げると花開院はぐっと唇を噛み締め私以上に悔しそうな顔をしていた。なにか考えあぐねているのか1度俯く。










「なら!俺のとこに帰ってこい!!」
「は」

何かを決心した花開院はばっと顔を上げ倉庫閉じ込められ事件の時並に近い距離でそう叫んだ。


「俺がお前の帰ってくる場所になる、だから、帰ってこい...もう1人で戦うな、抱え込むな」
「そ、それ...」
「ここまで言ってわからんのかバカ」
「バカ!?」
「俺のそばにいろ。俺とともに生涯を歩めバカ」

1人、じゃなくて、いい

そう言われたのは初めてだ。

これにて終幕→←さようなら



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設定タグ:ぬらりひょんの孫 , 花開院竜二 , ぬら孫   
作品ジャンル:アニメ
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福永ふたば(山きりん)(プロフ) - 爽藾さん» コメントありがとうございます!お待たせてしてしまい申し訳ありません...纏めている最中なのではありますがリアルが忙しく中々まとめきれていない状況です。ですが待っている方がいると分かったので早めに番外編も作っていきたいと思います。お待ち頂けたら幸いです (2018年10月9日 17時) (レス) id: b99f0074da (このIDを非表示/違反報告)
福永ふたば(山きりん)(プロフ) - 森田菜々子さん» 初めましてコメントありがとうございます。メイ・チャンとはどちらの作品の方でしょうか...?申し訳ありません...知識が豊富でないものですから... (2018年10月9日 17時) (レス) id: b99f0074da (このIDを非表示/違反報告)
爽藾(プロフ) - 図々しいかとは思いますが、二人がくっついたあとの話がみたいです。煤神家の五代目とは何かしたのかとか… (2018年10月7日 23時) (レス) id: 273b9264d5 (このIDを非表示/違反報告)
森田菜々子 - お願いあるんだけどいいですかな?ぬらりひょんの孫のキャラ×メイ・チャンの恋愛短編集で作って貰いますかな?メイ・チャンはぬら組で長女のラストと長男のグリードと次男のエンヴィーの妹を設定で (2018年9月3日 18時) (レス) id: e772f145ae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:福永ふたば | 作成日時:2017年12月16日 19時

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