58話 ページ10
『遅くなってすみません！！』
レッスン室に滑り込みで入る
「お、Aちゃん、遅かったなぁ〜」
私が来たことにすぐに気付き、話しかけてくる燐音君
『寝坊した…ｾﾞｪｾﾞｪ』
ダッシュで走ってきたから、息が切れる
疲れてその場にしゃがむ
(やっぱり、長距離とか無理だな…)
「はいほうっふか〜？(大丈夫っすか〜？)」
ホントに心配してんのか、って言いたいぐらいに椎名さんは大量に食べ物を手に持ち、食べていた
私は椎名さんを白い目で見ていた
「少しレッスンの時間が遅れているので、早く始めましょうか」
『そ、そうですね』
HIMERUさんにそう言われ、私も立ち上がる
すると、私は立ち上がったときに、バランスを崩した
『う、ゎ』
前に倒れそうになったとき
「大丈夫ですか？」
誰かに腕で受け止められた
『HIMERUさん…！すみません…』
「いえ、大丈夫ですよ」
いつも私はHIMERUさんに助けてもらってばかりだなと思い、体制を戻す
「…………」
『どうしたんですか？』
HIMERUさんからの視線を感じ、聞いてみる
「いえ、ただ………軽いと思ってしまって、しっかり食べてますか？」
『へ、ぇ？』
拍子抜けた声が出た
『食べてますよ？』
なんて、昼はパンで済ませている人が言うことではない
「そうですか？なら大丈夫なんですが」
『そんなに心配しなくても…』
少し笑いながら、冗談交じりに言ってみた
でも
「心配しますよ、大事な人ですから」
そんなことを真顔で真剣に言うものだから、真に受けてしまう
『大、事…』
「すみません、レッスンに戻りましょう」
そう言って、3人のほうに向かう
『っ…』
またその場にしゃがみこむ
顔を足元に向ける
こんな顔、見られたくないから
．
「何話してたんすか？」
「なんでもないですよ」
「何でもないのに、あんな顔せんと思うけど」
「？HIMERUがですか？」
「Aちゃんもだよ」
「それにはHIMERUも含まれているのですね」
「当たり前や、えらい楽しそうやったけどな」
「桜河、それは嫉妬ですか？」
「ちゃうわ…！」
「そうですか？HIMERUには嫉妬としてしか見えないですけど？天城もですよ？」
「……俺も？」
「2人が宮里さんをどう思っているのかは知らないですが…」
＿＿＿＿HIMERUがどう思うかも、勝手ですよね？
この3人の話で椎名が何を思っていたのかは、わからない
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唏浪(プロフ) - 氷雨さん» コメントありがとうございます！楽しみにしていただいて嬉しいです！🥹オチアンケートのほうもありがとうございます！ (2022年12月30日 23時) (
レス) id: fde1dd71ac (このIDを非表示/違反報告)
氷雨(プロフ) - 続編おめでとうございます！！楽しみにしてます💙オチアンケも投票しました！ (2022年12月30日 22時) (レス) @page1 id: 6b8a2a10b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唏浪 | 作成日時：2022年12月30日 21時
