14話 ページ15
チュンチュン
部屋のカーテンの隙間から太陽の光が差し込む
『……んっ』
『あれ、私寝てた？』
『あ、昨日風呂入らず着替えずだった！やばい!』
私は昨日の夜、制服を着てそのままベッドで寝ていたと気づく
『え、ええと〜今何時だ!?』
『7時58分!!!!???』
『嘘!!??もう真緒来ちゃうよ!!もう風呂入らず、髪だけ整えて行こっかな!!??』
朝はいつもこの時間まで寝ているであろう私はそうとは思えないほどにあわてていた
『ふ、風呂…！どーしよ!?もういいかな!?』
『てか、朝ごはんんんんんん!!』
1人パニックをおこしていると、
「A〜朝だぞ…」
「え、A!!?こんな早く起きて準備してるなんて、珍しいな！！」
『あ、う…え〜と…』
成長してくれて嬉しいぞ〜とキラキラした顔でこちらを見てくるため、制服のまま寝て、風呂も入っていないことが言えなくなってしまった
(もう、いいか…)
『う、うん、そーなんだよねー。朝早く起きちゃってー』
あははーと笑ってみせると、
「おお、そうか。それにしても、髪はまだといてないのか？」
(うあ！！やば)
『え、えーと、まだ起きてそのままでさー。とかそうとしてるの忘れてたーなーんてーー。』
あからさまに棒読みな私だが、大丈夫だろうか
「そーなのか！じゃあ俺がやってやるぞ！」
それほどまでに私が早く起きていた(パニックに陥って目が覚めただけ)のが嬉しいのか
『じ、じゃあ、お願いしようかなー』
「まかせろ！」
さっそくブラシを持ち、私の髪をといていく真緒
(こうやって誰かに髪の毛をといてもらうのって、いつぶりだろ…)
(昔も…こうやって…)
＿＿＿＿＿『お母さん！髪の毛やって！』
＿＿＿＿＿「はいはい、ちょっと待ってね〜」
『……っ』
目の前が一瞬滲んだ気がした
「ほら、できたぞー」
『あ、ありがと！』
真緒の声で我に返り、泣きそうになっているところを必死に隠す
「よし、そんじゃ、凛月んとこ行くか」
『あ、うん。そうだね』
今の精一杯で笑う
(ちゃんと、笑えてる？)
(ああ、やっぱりダメだな…。思い出しちゃうのやめないと…)
(いつまで経っても、前に進めてないよ…)
ガチャ
『行ってきます…』
私は家のドアを開けた
そして、私の声がまた虚しく響く
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唏浪(プロフ) - 氷雨さん» その気持ちわかります…！私も推しにされるとヤバいです… (2023年1月1日 21時) (
レス) id: fde1dd71ac (このIDを非表示/違反報告)
氷雨(プロフ) - HiMERU様の姫抱き最高なんですが？？？？ (2022年12月30日 21時) (レス) @page49 id: 6b8a2a10b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唏浪 | 作成日時：2022年11月20日 19時
