【鬼滅の刃】偶然、または必然か【ハンターハンター】

18話　鬼狩り様 ページ24

『すいませーん、流星ですー』



こんこん、と扉を叩いてお母さんが出てくるのを待つ

しかし扉から出てきたのはお母さんではなく花香ちゃんだった



『あら、花香ちゃんお母さんは？』

「お母さんは用事があるからおるすばんしてるの！何かお母さんに用事？｣



身ぶり手振りで伝える花香ちゃん


あぁ、可愛いなぁ

みんなが小さいときもこんなだった


優しく微笑みかけて、用件を伝える



『花香ちゃん、お母さんが帰ってくるまでお姉ちゃんと一緒に遊ばない？』

「...いつものお兄さんは？｣



花香ちゃんはキョロキョロと辺りを見回した



『冨岡さんのことかな？冨岡さんは今日はお仕事だよ

　 花香ちゃんは冨岡さんが大好きだから、残念だねぇ』

「うん、ちょっと寂し...くない！ぜんぜん寂しくない！｣



手をブンブン振って否定される

まあ、冨岡さんが大好きなのは聞くまでもなくわかっているのだが

いくら幼いと言えど、花香ちゃんも女の子である

そして、女の子はイケメンが好きなのだ

冨岡さんは接し方がわからず困っているが、そこがまた面白いのかもしれない



「とみおかさんはお仕事なにしてるのー？｣



家の中に入った私に、花香ちゃんが問いかける



『ふふ、花香ちゃんは鬼って知ってる？』

「うん！知ってるよー！こんなんで、こんなんでしょ？｣



指で角を作って、いーっと威嚇？をしている



『そうそう、上手だね

　 それでね、その鬼は人を食べちゃうんだよ』

「ええっ、パクって！？じゃあ花香やお姉ちゃんもいつか食べちゃう？｣

『そう、パクって食べちゃうの

　 でも、お姉ちゃん達が食べられることはないよ

　 鬼狩り様がいるからね』



興味深そうに聞き入る花香ちゃんに、にっこりと笑いながら話を聞かせる



「鬼狩り様ってなーに？｣

『鬼狩り様って言うのはね、悪い鬼を退治しちゃうの

　 刀を持ってね、みんなを守るために鬼と戦うんだよ』



かっこいー！と目を輝かせている

かっこいい、か

まあ、現実はそう明るいものではないけど夢ぐらい見たいよなぁ



『それでね、冨岡さんはその鬼狩り様なんだ』

「あ！花香知ってるよ！

　 鬼さんは太陽が苦手なんでしょー？

　 昔おばあちゃんが言ってた！｣

『そうなんだ、花香ちゃんのおばあちゃんは物知りだね』


そう言うと、誇らしげに胸を張っている

「もっとお話して！｣とせがまれて、私はお母さんが帰ってくるまで花香ちゃんにお話を聞かせてあげた
　

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