Orange ball 3【青峰大輝】

８７話 ページ28

ずっと閉ざされていた扉


自分には開けられない


そう決めつけていた


だけど開け方を知っていた私


いとも簡単に開けれること


それを私はずっと知らないふりをしていただけだった









　













・







・







・






　









　









あれから黄瀬くんからは連絡はなかった




まあ別に気にしてないし…




いいんだけどね









ﾌﾞｰﾌﾞｰﾌﾞｰﾌﾞｰﾌﾞｰ









『わっ…！？』









なんてタイムリーな…！









　








『…もしもし』



黄瀬〈もしもし？オレっす〉




『うん…どうしたの？』









うわ、何でこんなに緊張するんだろう…









黄瀬〈負けちゃったス〉



『うん…』



黄瀬〈あんなこと言っておいてかっこ悪いっスね〉



『そ、そんなこと…』



黄瀬〈でもオレ、やっぱり諦めつかないから

Aっちが青峰っちとくっつくまでは




　









好きでいてもいいっスか？〉



『っ…うん』



黄瀬〈ありがとう〉









静かな声




いつもの元気が感じられない




電話越しだからこそ




なおさらだ









　









今君は









どんな顔をしているんだろう









　







黄瀬〈あー、なんかオレららしくないっスね

Aっちはいつも通りでいてくださいっス！〉




『う、うん、そうだね…！いつも通り…いつも通り…』




黄瀬〈ハハッ、変っすよｗ

もしかしてオレのこと意識してんの？〉




『なっ！？！？！？』



黄瀬〈ジョーダンっすよｗ〉



『もう！そういうところ！！！！！』









　









それから少し話して通話はキレた






　









『あ〜〜〜緊張した』









いつも通りってどんなだったけ



意識1つでこんなにも自分がわからなくなるなんて



思いもしなかった









　









大輝は









私のこと









少しは意識してくれてたりするのかな









　









…なんてね









　









何も行動してないくせに何言ってんだか









　









・


・


・









　









それから私たちは





目標のウィンターカップに向けて





毎日ボールを追いかけた









　








のこり3か月






やれるべきことはすべてやろう









そして









萌音ちゃんと戦う









そして









勝ったら伝えるんだ＿＿＿＿＿＿＿＿＿

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