第221話 ページ18
私が隠していること、これを全て話せば後は楽なのだろうか。
そう考えながら足を進めた。
九条家の人間の居場所、は分からないが……犯人のこと、名前……
さっさと話せばいいのに、何故か私は口を開けなかった。
「……そっか、私…」
この今ある居場所を失いたくないんだな。
真選組という居場所を。
話してしまえば、私はもうこの場所に居られないだろう。
白「Aちゃん♪」
「……!!し、白鬼さん…!」
背後からそんな楽しげな声が聞こえ、その声の主は白鬼小町だった。
白「聞いたよー、九条家失踪事件について調べてるんだってね。
ボク、心配で見に来ちゃった。」
「……心配?」
白「Aちゃんがこれからどうするのか心配だったんだよー?」
何を考えてる……いや、もしかして、
嫌な憶測が頭をよぎり、腰の刀に手をかけた。
白「ちょっと待ってよー!ボクはまだ何もしないのにー」
「……関係、してるんですね。貴方達が。」
白「やっぱり分かる?ま、それを教えに来たんだしね。」
ここで戦う?……いや、人が多い。
さすがに巻き込む可能性も出てくる。
土方さん達に連絡……は、難しそうか。
白「ねぇ、Aちゃん。……真選組は大切?」
「……え?」
白「真選組の人達を守りたいってなら……着いてきてよ。」
私が返事をする前に、背後から何者かに殴られて私の意識は途切れた。
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作者名:Rukapyon | 作成日時:2023年11月10日 18時