第219話 ページ16
銀「…お前が、あの家の……」
銀時さんは目を細め、私を見つめた。
「別邸に行った日、これが落ちてたんです。
なので、吉原の契約書がどうかを確認してました。」
月「そこに書いてあるのが、九条家当主の名前じゃ。」
月詠さんは銀時さんにも契約書を見せてそう説明した。
銀「……お前、このことはあいつらに…」
「話してませんよ。
そもそもこのこと知ってるのは、吉原の人達と松平のとっつぁん、
あと…銀時さん、になりますね。」
銀「松平……って、あの長官か。なんで知ってんだ？」
私は、軽く息を吐き一口お茶をすすった。
「……真選組に入る前、色々とあってしばらく長官の元で娘さん…栗子さんの護衛をしてたんです。
歳が近いからって理由で。」
記憶を少しづつ辿り、今話せるところを探した。
「その時、私の素性をある程度調べたみたいなんです。
その時に九条家の娘だって何となく行き着いたらしいです。」
あの時は、確かものすごくゴリ押しされて……
「吐かなきゃ殺すと脅されて、無理やり私が白状する形になったんですけどね。
……まぁ、その後私のことを隠してから真選組に押し付けたっぽいです。
真選組は私の事、調べてたみたいですけど何も出てないみたいでしたし。
……影でコソコソ調べられてるのは気がついてました。」
入隊したての頃は、私は隊には所属していなかったものの一介の平隊士とそう変わらないものだった。
私が怪しい動きをしていないか、よく山崎くん辺りに後をつけられていたのを覚えてる。
「……ひとつ、聞く。
お前の�猯�花A�瓩�本名でないのなら、お前の本名は何だ？」
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作者名：Rukapyon | 作成日時：2023年11月10日 18時
