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第214話 ページ11

あれから、数時間。


電車に揺られて、たどり着いた先は九条家別邸のある田舎村。



銀「なんもないとこだな。」


「ちらほら家は見えますけど……農家が多そうですね。」


神「こんなところにあんな屋敷があるアルカ?」



無人駅から降りて、村に入ると一面は畑と田んぼだった。



「しばらく歩いた先みたいだね。


さっき駅の時刻表見たら、夕方の一本で終わりみたいだから早めに切り上げないと。」



しばらく村を歩くと、村の奥に大きな門が見えた。


銀「……あれか。」


「みたいですね。」


門の表札には九条と書かれていたので間違いないだろう。


中に入り、石畳の上を歩き、玄関に手をかけた。


銀「……こっちも鍵はかかってないんだな。」


ガラガラガラ……と開く音と同時に銀時さんはそう呟いていた。



「事件から何もしてないみたいですからね。



……って、これは……」



神「…………嘘、アル……?」



新「……これ、本当に……」


銀「……」



玄関で私たち4人は立ち尽くした。


表は何も変わりもないただの立派な屋敷。



本邸同様整頓され、人だけ消えた感じなのかと思っていた。



私たちの予想とは裏腹に、私たちの目の前にはあの時の惨状がそのまま広がっているように感じた。

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作者名:Rukapyon | 作成日時:2023年11月10日 18時

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