そうだ、湖に行こう3 ページ30
「いやあああああ!!」
バイオ4のチェンソー女みたいな悲鳴をあげたAのフライパンが入ってきた人物に直撃した。
ギャグではなく、本気でビックリしたからだと少女はのちにカメラの前で語るのはさておき……。
真横では稲川淳二ばりのやけに上手い語り口ホームレスジョージの湖でのホラー体験が語られ
おまけにドアを蹴破る前のズルズル何かを引きずるような音が少女の不安を煽った。
異世界に偶然かトリップ神のイタズラか迷い込んだ心細さ、真横の稲川淳二ばりの語り口調。
すべてが相まってAの恐怖を煽り、それをしってか知らずかダイナミック入出してきた人物が決定打となった。
とっさに後ろ手で掴んだ殴るのに最適なフライパン(ランダム武器)がまさか綺麗に決まるとは思わなかったが
入ってきた人物のうめき声で我に返る二人。
「あっピーマ…神田とアレン!?」
アレンはこの人ピーマンと言いかけたな、と殴られた衝撃でぐらぐらする頭で思った。
二人はびしょ濡れで、長髪の神田にいたっては顔中に長い黒髪がまとわりついて貞子を彷彿とさせている。
「ナチュラルに怖ぇよ!!こっちはか弱い乙女と弱り切ったオッサンのダブルコンボだどん!!
後早く帰ってきてよ!!寂しくてご臨終手前だったの!!!!ウサギは寂しくて死んじゃうんだもん!!
ああ、もうとにかく全部ひっくるめておかえり!!」
一息かつ早口で怒鳴り込むような少女の口調に面食らう男二人……と弱り切ったおっさん一人。
少女の脳内は二人が無事に帰ってきた嬉しさが1%、残りは怒りの99%の辛口配分だった。
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作者名:クロ | 作者ホームページ:http://wanderalice.dojin.com/
作成日時:2016年10月13日 13時