27話 ページ27
「新聞はもう読み終わりました?」
Aがちょうどその文面を読んでいる時に、隣でアンブリッジが言った
『現段階で決まっていることのひとつとして、先日明らかになったばかりの、魔力の暴走が危ぶまれるA・アドリエンヌの』
「改めて言いますと、あなたの教師補佐の権限は、剥奪となります」
アンブリッジが言うと、大広間がざわついた
「当然のことでしょう?生徒の安全のためにも、関わらせない方が賢明ですわ」
『しかし、それでもまだ父兄の心配は半分も取り除かれていない
彼女がホグワーツから追われる日も、そう遠くはないだろう』
新聞の締めの言葉まで読んだAは、驚いて反応が遅れた
それが良くなかったのだろう、限界まで我慢をしてくれていたグリフィンドールの席から、声が響いた
「Aのどこが危険なんだよ!」
「今まで魔力の暴走なんてなかった!」
フレッドとジョージの声で、Aはすぐに顔を上げる
彼らももう、Aが今まで自身を何も語らなかった理由はよくわかっただろう
しかし、それと黙るか黙らないか、の話は別なようだ
Aが2人を止めようとした時、ハリーやロンまで2人に便乗しようとしたその瞬間、全てを止めるかのようにアンブリッジがいつもの咳払いをした
「可哀想に…危険ではない、そう言えと、彼女に脅されたの?」
アンブリッジが言うと、フレッドもジョージも眉をひそめた
「いいのよ、怖いからと言って無理をしなくても
本心では、怖いと思っているのよね?」
「違う…!」
だから、Aは生徒とは関わらないようにしたかったのだ
何を言ってもAを追い詰めるための材料にされかねない
アンブリッジの方が、生徒たちよりも悪知恵という意味では遥かに上手だ
「ここにいる全員に言っておきましょう、私は皆様の味方…もしこの女から何か脅されたり、怪我をさせられたり、そんなことがあったら、必ず私に言うように」
アンブリッジは、おそらく誰かがこうやって抗議するのを待っていたのだ
それを逆手に、Aへの恐怖を煽ろうとしたのだろう
「そんな日は来ないでしょうけど」
とうとう立ち上がりかけたマクゴナガルを止めて、Aが口を開いた
「別に剥奪くらいは構わないわ
給料が減るのは痛いけどね」
これ以上、自分のことで周りが怒るのは懲り懲りだった
呆気なくそれだけ言うと、アンブリッジの作り上げた雰囲気が壊れ、大広間は徐々に落ち着きを取り戻した
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マニ。(プロフ) - ターコイズさん» ✉️。ありがとうございます。ターコイズさんのボードの方に返事送ったので通知来てると思います。ボード返事待ってます! (1月23日 7時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
ターコイズ(プロフ) - マニ。さん» こんにちは〜!作品読んでくださってありがとうございます!お誘いもとっても嬉しいです。ボードあまり慣れてないのですがぜひお話させてください! (1月23日 4時) (レス) id: e084e939a0 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - ターコイズさん» ✉️。こんにちは!いつも作品見ています。もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか?これからも更新応援してます💖 (1月22日 7時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
ターコイズ(プロフ) - くろあんさん» 返信遅くなって申し訳ございません。読んでくださってありがとうございます!受験の励みになったこと大変光栄です。今も大変な時期でしょうか…!?遠くから応援しております!頑張ってください!コメントありがとうございました。 (1月22日 5時) (レス) id: e084e939a0 (このIDを非表示/違反報告)
ターコイズ(プロフ) - tukina0123さん» 返信遅くなって申し訳ございません。親世代から長々と読んでくださってありがとうございます!更新頑張りま〜す!! (1月22日 5時) (レス) id: e084e939a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ターコイズ | 作成日時:2021年11月20日 2時