24話 ページ24
入った瞬間の大広間の空気で、Aは大まかなことを察する
あの脅しを聞いた時点で、いやそれよりも前から常に、こうなる時が来ることは予想はしていた
むしろ、Aの平穏はかなり長く保たれた方だろう
遠い昔に忘れていた恐怖を孕んだ視線に晒されながら、Aは黙って席について新聞に手を伸ばす
隣にいるアンブリッジが、小さな笑い声を零した
探すまでもなく、新聞の一面に大きく書かれた世界最強魔女と、Aの8歳の時の写真
それから、昨年の終わり、三大魔法学校対抗試合の最後の時にカルカロフを追い詰めた時の写真だろう
Aが1番荒々しく見えるように切り取られた写真が掲載されていた
｢ふむ…｣
わざとらしく真面目な表情で、Aは新聞を読み進める
そんなAの様子を少しも見逃すまいと、生徒たちが緊張した面持ちでAの方をじっと窺っていた
Aは途中まで読んで、あまりに信憑性のない昔と同じような酷い内容の新聞を折りたたむ
こんな嘘にまみれた自分の話は、あいにくもう読み飽きている
皆の視線を浴びながら、Aは折りたたんだ新聞を机に置き、あろうことか隣のアンブリッジのところにあったカップに手を伸ばす
｢？｣
まだ紅茶がたっぷりと入ったそのカップを掴むと、Aは容赦なく中身を新聞にぶちまけた
｢…！？｣
白と黒の新聞紙が薄い茶色に染まっていく
｢魔法省の脅しってまさか、この程度？｣
魔法省に逆らった見せしめとして、Aの名は再び広げられたのだ、なんてシナリオに乗るのは死んでも嫌だった
Aは紅茶のなくなったカップを元の場所に戻す
｢ここに書いてあることを事実だと思うのなら、紅茶にも満たないこんな情報で、どうして私が怯むと思ったの？｣
びしょ濡れになった新聞は、もう文字もぼやけてまともに読めたものでは無い
痛くも痒くもないとAは笑う
｢次は、もっと面白い記事を読ませて
こんな虚偽だらけの新聞じゃなくて｣
Aは大広間を見渡し、その多くがAと目を合わせないのを確認した
もう、戻れない
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マニ。(プロフ) - ターコイズさん» ✉️。ありがとうございます。ターコイズさんのボードの方に返事送ったので通知来てると思います。ボード返事待ってます！ (1月23日 7時) (
レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
ターコイズ(プロフ) - マニ。さん» こんにちは〜！作品読んでくださってありがとうございます！お誘いもとっても嬉しいです。ボードあまり慣れてないのですがぜひお話させてください！ (1月23日 4時) (レス) id: e084e939a0 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - ターコイズさん» ✉️。こんにちは！いつも作品見ています。もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？これからも更新応援してます💖 (1月22日 7時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
ターコイズ(プロフ) - くろあんさん» 返信遅くなって申し訳ございません。読んでくださってありがとうございます！受験の励みになったこと大変光栄です。今も大変な時期でしょうか…！？遠くから応援しております！頑張ってください！コメントありがとうございました。 (1月22日 5時) (レス) id: e084e939a0 (このIDを非表示/違反報告)
ターコイズ(プロフ) - tukina0123さん» 返信遅くなって申し訳ございません。親世代から長々と読んでくださってありがとうございます！更新頑張りま〜す！！ (1月22日 5時) (レス) id: e084e939a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ターコイズ | 作成日時：2021年11月20日 2時
