20話 ページ20
その日は、Aが言っていた通り、夕飯が終わるまで彼女は本部に居座った
Aからもシリウスからも同様に話を終わらせられたため、誰もそのことは話題にしなかった
「またね、休暇には戻るから」
「ああ、無理はしないでくれ」
帰る時もそれは同じで、Aはシリウスに手を振ったあとその後ろにいる子供たちにもウインクをする
「じゃあ、皆は明日ね
あんまり問題起こさないように」
今回ばかりは切実だった
その理由を言えないまま、Aはその場を後にする
次の日、Aはいつもより念入りに自らの格好を確認してから大広間へ向かった
とにかく、アンブリッジを前にして己の弱みとなるようなものは1つたりとも残したくないのだ
「セブル……」
「……」
「スネイプ、もうあの女は来てるの?」
公の場では親交がないように振る舞うこととなったセブルスに対して、Aが未だ慣れないながらも冷たい声で聞いた
セブルスの方は元からAの名前を呼ぶこともなければ態度も非常に冷たいものだったため、ほとんど変化はない
「来ている
貴様やダンブルドアの弱みでもないかと、嗅ぎ回っているようだ」
「暇なのね魔法省」
「そのようだ」
お互い無感情なまま話を終えると、ちょうど生徒たちが大広間へ入ってきた
その流れに紛れ、セブルスの少しあとにAはいつもの自分の席に座る
つまりその席はアンブリッジの隣だ
「ずいぶんと遅かったですわね、何をしていらしたの?」
すぐに声をかけてくるアンブリッジの方をAは見向きもしなかった
「図書室で少々手伝いを
人望がある故か、色々とお手伝いを頼まれるの」
人望がない方は暇でいいわね、と何処吹く風でAは言った
アンブリッジが何かを言おうとするより先に、生徒たちが皆席につく
組み分けを経て、食事が始まる
毎年変わる闇の魔術に対する防衛術の教師に注目が集まるのはもう慣れたことだが、今年はさらにその視線が多いのをAは感じた
黒い服装のAと、その隣に座るピンクに包まれたアンブリッジ
その異様な組み合わせは、目を引き、皆の噂の対象になるには十分迫力があった
2人が目も合わせずに何かを話している、というのも注目を浴びたのだろう
実際は大したことの無い、“少々”トゲのある会話しかしていなかったが
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マニ。(プロフ) - ターコイズさん» ✉️。ありがとうございます。ターコイズさんのボードの方に返事送ったので通知来てると思います。ボード返事待ってます! (1月23日 7時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
ターコイズ(プロフ) - マニ。さん» こんにちは〜!作品読んでくださってありがとうございます!お誘いもとっても嬉しいです。ボードあまり慣れてないのですがぜひお話させてください! (1月23日 4時) (レス) id: e084e939a0 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - ターコイズさん» ✉️。こんにちは!いつも作品見ています。もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか?これからも更新応援してます💖 (1月22日 7時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
ターコイズ(プロフ) - くろあんさん» 返信遅くなって申し訳ございません。読んでくださってありがとうございます!受験の励みになったこと大変光栄です。今も大変な時期でしょうか…!?遠くから応援しております!頑張ってください!コメントありがとうございました。 (1月22日 5時) (レス) id: e084e939a0 (このIDを非表示/違反報告)
ターコイズ(プロフ) - tukina0123さん» 返信遅くなって申し訳ございません。親世代から長々と読んでくださってありがとうございます!更新頑張りま〜す!! (1月22日 5時) (レス) id: e084e939a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ターコイズ | 作成日時:2021年11月20日 2時