押し付けられた理想 ページ8
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そしてなんとか明星を引き剥がすと今度は氷鷹の方を向き「北斗!お前が一緒にいながら…!」と詰め寄る
「……すまん、返す言葉もない
生徒会、特に生徒会長の恐ろしさは十分に理解していたつもりだった。もちろん目をつけられたらどうなるかも…
そんな中自分の立場を危険に晒してまで助けてくれた事には感謝してもしきれない。いつも本当にありがとう、衣更」
氷鷹の誠実な受け答えに衣更はこれ以上責める事が出来ず、ひとつ大きな溜め息を吐くと苦笑を浮かべた
「まぁ、色々言っちまったけど…俺もTricksterだからな」
❁⃘*.゚
「つ〜かそもそも、何でお前らあんなとこにいたの?
生徒会に叛逆する準備が整うまでは大人しくしとけって言ったろ?ましてや何処で見張られてるか分かんない中で…」
「…すまない」
「ホッケ〜、そんな焦んなって!!」
明星が明るい声でそう言うものの、氷鷹の表情は何処か暗かった
「……この学院の現状は《よいアイドルのよいアイドルによるよいアイドルの為の学び舎》だ。よくないと認定されたアイドルは永遠に日の目を見ない」
「さっきの騒ぎがそれを表してるよね…」
「そもそもが非公式のドリフェスだからな、B1は…
そんな野良試合は徹底的に弾圧されてちょっとでも関わろうもんなら生徒会が黙ってないし、逆に公式のドリフェスも八百長が常態化してるもんな…」
遊木と衣更もこの息苦しい現状に鬱屈した表情を浮かべる
「現在のドリフェスでは、圧倒的な権力を持つ生徒会の個人かその所属するユニットしか優勝できないというのが現状だ。だがそれが八百長だと分かっていても、生徒会に逆らえばこの学院で生きていけなくなるから誰も意義を唱えられず、完全に押さえつけられてしまってる…」
ただただ生徒会が定めた秩序に縛り付けられ、逆らわなければ平穏なアイドル生活が約束されてるこの学院の中で、今や誰もが生徒会の言いなりだ
氷鷹はそんな抑圧された学院の現状を打破し、変えたいと声高に叫ぶ
「この学院では個性や大事にしてるものは全て否定され、規定された《理想のアイドル像》に均される。
この夢ノ咲学院は、確かにこれまでも、そして現在も優れたアイドルを排出し続けている…だがそれは家畜の様に豚小屋に繋がれた人間味のないアイドルだ……俺は、そんなアイドルには絶対なりたくない!!」
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水椿姫(プロフ) - AYさん» コメントありがとうございます♪2番の朔間零さんですね、分かりました! (2020年5月11日 3時) (レス) id: b9b9f4ede0 (このIDを非表示/違反報告)
AY - 2番の朔間零に一票! (2020年5月11日 2時) (レス) id: b293a3810d (このIDを非表示/違反報告)
水椿姫(プロフ) - 姉系チート2号(データ消えちまった成)さん» コメントありがとうございます♪2番の朔間零さんですね、分かりました! (2020年5月2日 19時) (レス) id: b9b9f4ede0 (このIDを非表示/違反報告)
姉系チート2号(データ消えちまった成)(プロフ) - 2番、朔間零様に一票を (2020年5月2日 19時) (レス) id: 41a0229c91 (このIDを非表示/違反報告)
水椿姫(プロフ) - *SSU*さん» コメントありがとうございます!!1番の蓮巳敬人ですね、分かりました!! (2020年4月24日 0時) (レス) id: b9b9f4ede0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:愛麻音 x他7人 | 作成日時:2019年1月17日 23時