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第4話 ページ5

Aside


『お邪魔しまーす…』


年季が入ってはいるが、古びた様子を感じさせない和風のお屋敷に恐る恐る入る。



?「青淋おかえり!」



玄関からばっと飛び出してきた人を反射的に避け、青淋さんの後ろに隠れる。


青淋「……あぁ」


?「全く!相変わらず冷てぇなお前は…って、ん?こいつ誰だ?」



私に指を指して首をかしげる薄い桃色の髪の妖。



『わ、私は、堅谷 Aと申します』



驚いた顔で目をぱちくりさせている妖は、しばらくすると感心したような声を出した。



?「へぇー、青淋も人間を助けるもんなんだなぁ…」


『あの、貴女のお名前は?』


翠瓏「俺は翠瓏〔すいろう〕。この屋敷で働いてる者だ!」



よろしくなっと手を差し出す翠瓏さんはとても眩しくて、その光にくらみそうになった。



『はい、よろしくお願いします翠瓏さん!女性がいてとても嬉しいです!』


翠瓏「なっ…!!」



信じられないという目をしながらわなわなと震える翠瓏さん。どうしたのだろうと思って青淋さんを見ると、微かに笑いながら応えてくれた。



青淋「…ちなみに言っておくが、こいつは男だ。」


『え…っと……本当ですか?』


翠瓏「そうだよ!!女じゃないぞー!!!!」


『すっすみません!!大変失礼致しました!!!』



うわあぁあ!と号泣する翠瓏さんの前でどうしたらいいのか分からずおろおろしていると襟を後ろから掴まれた。



青淋「おい、さっさと行くぞ」


『でも翠瓏さんが』


青淋「大丈夫だ。よくあることだし、放って置いておけば勝手に立ち直る。」


『わ、分かりました』



すみませんと小さくお辞儀をして屋敷の奥へと進む青淋さんを駆け足気味に追いかける。



《というか、本当に広いなぁこのお屋敷……》



外から見ただけでも凄く大きい。

中に入ると奥行が結構あって終わりがないようにも見える。



吸い込まれてしまいそうで、少しぞっとする。



そう思ったが、すぐに青淋さんの発言によってかき消された。




青淋「あぁ、言い忘れていたが」


『何でしょうか?』


青淋「お前は俺の元で働いてもらう」


『は、はい?!!』


青淋「…まぁ、よろしく」



妖しく笑った青淋さんを見て、思考回路が半停止した。

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設定タグ:妖怪 , 半妖 , ファンタジー   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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十眠蜂九(プロフ) - こんにちは( ´∀`)σ)∀`) (2017年12月19日 22時) (レス) id: 4998cd34df (このIDを非表示/違反報告)
ちさてぃ - (‘*‘) (2017年5月30日 20時) (レス) id: 4998cd34df (このIDを非表示/違反報告)
御伽(プロフ) - 新キャラ出ました!雨竹 葵(アマタケ アオイ)君です!白黒なのに葵という名前の意味は次回...! あと更新が非常に遅くなってすみません!完結も更新停止もしてませんからねー!! (2017年2月12日 14時) (レス) id: db9f641ea5 (このIDを非表示/違反報告)
ちさてぃ(プロフ) - 御伽さん» なるなる (2016年10月29日 19時) (レス) id: 4998cd34df (このIDを非表示/違反報告)
御伽(プロフ) - ちさてぃさん» あのね、元々アナログで描いてたのを線画輸出して修正して色付けて編集してってしただけだからそんなに時間かからなかったの (2016年10月28日 23時) (レス) id: db9f641ea5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冰鬆葉 | 作成日時:2016年7月25日 19時

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