【扉間夢】もう一度貴方に会うために

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穢土転生の術。
扉間によると、この術は生者を生贄にすることで死者を蘇らせることができ、しかもその死者は穢土転生後、どんな傷を受けても忽ちに治ってしまうという禁術らしい。
なんでも、私は術者によって術の解除が出来ないため、理論上は術者さえも制御不能の不死身、ということになる。

こんな術が開発されたとあれば、世界中の忍がをこの術を求めて殺到するに違いない。
そういうわけで、扉間の研究室の片隅で生活することとなった訳だが…。

確かに、扉間が運んできてくれる料理は質素ながらも美味しい。
死人に出しているとは思えない栄養バランスの整った食事である。

しかし…どうしても、毎日同じような生活には飽きてしまう。
朝起きて、食事をし、部屋の中の書物を読み、食事をし、ごろごろし、食事をし、扉間と話し、眠る。

私は食べ終えた皿を重ね、頬杖をつきながら考えた。

この里は最近、外敵も少ないと聞いている。
少し離れた山の頂上まで登って、そこからこの里を眺めてみたい。
皆が寝静まった夜なら、問題ないはずだ。
そう考えた私は、研究室からの脱走を計画したのであった。

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