理不尽クソ幹部から逃げるだけ.3【wrwrd!】

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Aside

　
自室に戻るまでどうやって笑っていたか覚えていない。

上手く笑えていただろうか、上手く戯けられていただろうか。



『_____________』






"用済みになるまで、見捨てないで"



そう言ったのは誰だったか。

私は騙されていたのだろうか。


人から愛される事は、たとえ思い込みだったとしても心地が良かった。
今になって痛感する。


きっと幹部は私が天眼だから近寄ったのだろう。暗殺者として有名になったから目を付けられた。

そこで私の素顔が天眼だって知って、私に過信して。







　


醜い。


もう、少しも信じない。









　




　



信じた筈だったんや。


生まれてはじめて、心から笑えたと思っていた。






"天眼だから頭が良いのか、頭が良いから天眼なのか"


どっちだってええやん。
そんなん、どうだってよかった。



のに、






『__________っ、ふふふ、んふ、ふふ、おもろ』









おもろすぎるやろ。


こんなん。







　

久しぶりに、つらい。

つらいのは、たぶん、もうないとおもってたけど。

いたい。

いたくて、おもろい。




頭おかしいんやろうか。

ほんまに、でも、どうでもええねん。





『______________あいして』









ただ、

　



　



　







愛してほしかってん。









私、




ずっと、こころ、殺してきてん。


いたいとか、こわいのとか嫌なまんまやし、

人なんて本当は殺したなかったけど、


生きることに必死で、こころ殺して。







　




せやから、単純な私は幸せやった。


「好きや」って言ってくれたんが、「待つよ」って言ってくれたんが嬉しくて、泣きそうになる。







　

せやけど、全部嘘なんか。

下心ある行動やったんか。





『＿＿＿』

コンコンコン、


「A、入れて」







理不尽や。




また縛りつけようとしとる。私を、その偽りの優しさで騙そうとしとる。

私が欲しいんは、そんなんやなくて、悲しくて、


こんなん、もう気付かんかったらよかった。








理不尽クソ幹部。

ほんまに、それがよう似合う。



「________聞いて、A。受け入れられるようになるまで待つ言うたけど、今言っとかな逃げるやろ？」







窓に足をかけ、飛び降り慣れた地面へ飛ぶのとゾムさんが扉を開けるのは同じタイミングだった。

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