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#169 ページ22

「……まぁ、これはあくまで俺の意見だ。頭の片隅にでも入れて置いてくれればいいぞぉ」

さっきまでの空気を打ち破るようにパッと明るい笑顔と声でそういう斑くん

「それに零に頼れば、この問題は1発で解決すると思う
あの人はAさんの願いならなんでも叶えてくれそうだからなぁ」

「……それはわかってる」

斑くんの言う通り、彼はどんな状況でもその気になれば解決できる人だ
私たちが困難だ、不可能だと思う問題でも一足飛びに解決してしまう


「でもね、私は出来る限り零には頼りたくない

私は彼と対等でありたい、今は難しくてもいつか彼の隣で彼の背負ってるものを一緒に背負えるくらいには」

「ッ……」

それが彼に救ってもらった私が数少ないできること

零は神様なんかじゃない、ただのひとりの人間で
誰よりも強くて、優しいただの朔間零という存在

「それに……零は……」


”自分のために生きたいって言うのは傲慢か?”

”みんなそうやって生きてるじゃね〜か、
なんで、俺だけは駄目なんだよ”

私はあの日、あのライブハウスで、彼の悲痛な叫びを聞いてしまった
知っているのに彼の苦しみを、私なんかが増やしていい筈がない

「……だから零さんには頼らない、か。Aさんらしい答えだが、俺は「みけじママ〜!!A〜!!」おっと、あれは…」

斑くんが何かを言いかけたのを私たちの名前を呼ぶ声がかき消した

「レオさん」
「レオくん」

私たちが名前を呼べば、彼は明るく眩しい笑顔を向ける
その笑顔は以前の天真爛漫なものではないことを私は知ってるのだ

「レオさんは相変わらず元気だなぁ!!ほぉらママが高い高いしてやるぞぉ〜」

「あははッ!!みけじママは面白くて大好きだ☆」

五奇人と同様にKnightsを取り巻く状況も危機的状態であることを知っている

「…………」

無理をして作っているであろう、その笑顔に胸が痛む

「あれ?A、また笑ってない?
またあの皇帝に脅迫されたのか?それともまた何か人質に取られてる???」

しばし黙って彼を見つめていると、私の表情に気づいたのか心配そうにそう問い掛けられた


「前にも言ったけど、俺は王様である前に騎士だからな!!Aのことは必ず守る、だからお前は笑っててくれ……」

彼は人の感情の変化にとても敏感だ
感受性豊かなのだろう、それを本能で感じとっているようにも思える

「……レオくん……」

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みるくてぃー - すごく面白いです!更新頑張って下さい! (8月19日 8時) (レス) id: f530bd8429 (このIDを非表示/違反報告)
姫林檎(プロフ) - 星空ブリキさん» ありがとうございます!!!存分に泣いてください笑 (2023年4月15日 17時) (レス) id: bf03de0130 (このIDを非表示/違反報告)
星空ブリキ(プロフ) - 泣きますよ!? 泣きますからね!? 責任とってくださいね゛(褒め言葉)!? だってめっちゃ面白い内容なんですもん(わがまま)!!!! (2023年4月13日 11時) (レス) id: 2cdbc326e2 (このIDを非表示/違反報告)
姫林檎(プロフ) - きさらぎさん» ありがとうございます!!長らくおまたせしました!!!続きを楽しんで貰えたら嬉しいです (2023年4月4日 22時) (レス) id: de049ad89d (このIDを非表示/違反報告)
きさらぎ(プロフ) - もう何周目か分からないくらい繰り返し読んでます!英智先輩の執着している感じがもう沼です!更新頑張ってください!! (2023年3月28日 20時) (レス) @page15 id: 3316933a16 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:姫林檎 | 作成日時:2023年1月2日 14時

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