2 ページ2
ふと目を覚ますと頭が何か柔らかく、硬いものの上に乗っていた。何かと思い目を開けると目の前に彼の顔があった。
「──っ!!? 月永先輩!?」
「お、起きたか!おはよう☆」
「おはよう…ございます、じゃなくて!」
起き上がろうとしたが顔を覗き込まれているため起き上がったら顔がくっ付いてしまう為起き上がれない。
「な、なんで私 膝枕されてるんですか!?あ、ぁぁぁあ後、もう大丈夫です!起きるので!!」
テンパって大声と『あ』が多かった気がするがそんなこと気にしてる暇はない。この状況をどうにかして欲しい…
「なんでって、寝てたから♪えぇ…おれはまだこうしてたいんだけど、ダメ?」
こうしていたい…!?そんな捨てられたような顔で見られたら断れる筈がないでしょう。
「……し、仕方がないですね。でもせめてもう少し顔を離してくださいね?」
そう言いながら手で顔を押しやった。
「えぇー…いいじゃん、もっと寝起きの顔見ていたい」
「えぇ!?私の寝起きの顔なんかブサイクなだけですよ!見ないでくださいっ!」
そう言って今度は必死に手で自分の顔を隠すが、すぐに手をどかされた。
「だーめっ☆ おれはおまえの全てが好きだからな!そうだ、顔を見なければ良いんだよな?」
いきなり顔が意地悪になった。嫌な予感がする…
「そ、そうですね… だから…っ!?」
手を離してください、そう言おうとしたがレオの顔が近づいて言葉ごと唇を奪われた。
「─!?つ、月永先輩!確かにこれは顔が見えませんけど…っ!」
「見えないなら良いだろ?」
見えないのは良いけど…全然良くないです!!
「うぅ〜…ずるいですよ、いつもかっこよくて余裕があって……私だって少しは余裕を持ちたいのに…」
いつも何してても格好良くて可愛い時もある月永先輩が人気なのは誰でも知っているだろう。だからファンも好意を寄せている人も多い。
「俺だって余裕ないぞ?いつも人気者でここではたった1人の女の子だ!みんなの目線を辿るといつもおまえがいるんだからな?おれだっておまえが取られないようにとか必死なんだぞっ☆」
まさかそんなことを考えてくれていたなんて…
「ふふ、ありがとうございます。同じこと考えてたんですね」
「そうなのか?!やっぱりおれたちは似てるところがあるな!
…大好きだよ☆」
そうしてまた顔が近づき、今度は長く唇が触れ合っていた。
END
終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)
←彼探し
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:氷桜 | 作成日時:2019年11月12日 2時