「ママがだいすきで、ママが嫌い。」

心が晴れる瞬間って気持ちいい ページ20

ー


A今日どうしたん。

Aがちめ心配。

A言いたくなかったらいいよ

A言いたくない系なら大丈夫か大丈夫じゃないかだけ教えて


部活が終わって帰ってきて5時。咲良が帰ってくるまで1時間。結構考えて送った文字を見つめた。この文面で良かっただろうか。重いと思われないよね。ただ、それだけ心配で。

ピコン。通知がなった6時。少し期待しがらLINEを開いた。返ってきた返事は


咲良大丈夫


ただ、それだけ。
だよなんて付いてない。「大丈夫」。
それは「言いたくない」と言われてるのとおんなじ事。事実だが、私は泣きそうにまでなって心配したのに。と私が言うのはまさにエゴだ。男友達に相談してもう解決したと言うんだろうか。また悲しくなる。どこまで近づいていいのか分からない。「ほんと？」と聞けない。「嘘つくな」って言えない。男と女ってだけでこれだけ距離があるんだ。いっつも相談のってるから勝手に1番理解してあげられているのは私だと思ってしまっていたらしい。いっそ親友か何かになれた方がもっと近くで支えられたのに。

私は心にモヤモヤをしまったまま「了解」の文字を打った。なんかあったらなんでもいってって言ってあげられない。咲良は私の事をそれほど深い友達だとは思ってくれていないから。



時刻は8:20分。生徒は教室にいないと遅刻扱いされる時間。遅刻とか1回もしてこなかった咲良の席が空いていた。朝練にもいなかったらしい。昨日のことを気にしているのか。そう思えば急に心配と不安にかられた。
8:25。廊下を歩いてくる咲良を見て思わず咲良！と声が出てしまった。顔はいつもの咲良の顔で落ち込んでる様子はない。「おはよう」「おはよう」安心のあまり挨拶した。本当にいつもの咲良そのままで心のモヤモヤはどっかに飛んでいった。大丈夫そうでほんとに良かった。

暇すぎたら人ってあたまおかしくなる→←事件の予感

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す