「ママがだいすきで、ママが嫌い。」

事件の予感 ページ19

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今日の学校は大事件があった。
咲良が泣いたのだ。
私の中の咲良は優しくて面白くて心も強いまさに漢って感じ。しかし現実は男だった。理由はよく知らないが、私が目撃した時はなおちゃんに最近良く突っかかってる沖元寅夏が普段咲良が超頑張って掃除してる手洗い場を掃除してて、横でなおちゃんが雑巾を洗ってた。それだけなら咲良と一緒にやってて、今は咲良トイレにでも行ってんのかなと思ったんだが、そこを通り過ぎようときた時、トイレに入っていく涙目の咲良を横目に見た。あくびかと思って確認のため入り口のとこを見たら他の友達に心配され目を擦って確かに泣いていた。

どうした？何があった？寅夏が悪いのか。嫉妬か？私の予想としては寅夏への嫉妬と自身の喪失だ。経験上、死ぬほど好きな人のことに関しては本当に死にたくなるほど辛くなる時がある。人生においても恋愛においても、1番しちゃいけないのは自信をなくす事。自信ってのは意外と大事なもんで、1度無くしてしまえば取り戻すのは難しい。
昨日のLINEで自信を少しでも取り直してくれたと思ってたけど、やっぱり、私はただの女友達だったらしい。眼中にないって言われてるみたいで、少し悲しくなった。少しだけど。うん。

部活もろくに集中できない。あの後輝李や渡辺諒も咲良の異変に気付いて、そのあと結局何かわからなかった。帰って早くなんだったのかききたい。教えてくれるだろうか。

心が晴れる瞬間って気持ちいい→←恋って難しい。おまけに苦しい。たまに良い事無し。それでも。

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