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「言わなーい。」
楽しそうなところ悪いけど、恥ずかしすぎて言えるはずもないから顔を背けると、1年生からずっと彼氏いなかったもんね?と嬉しそうに笑った彼の顔が背けた先に現れた。
「…っ誰のせいだと思ってんの、」
「誰だろうね?
まあ俺も同じような感じだったんだけどさ、」
ほんとにAが一途でよかった、とこっちを真っ直ぐに見つめて言う彼が、あ、でも、と呟いて眉間に皺を寄せた。
「なに?」
「はしもっちゃんと作間と浮気してたか。」
「いや2人きりじゃないし、浮気じゃなくない?」
友達と遊んでただけじゃん、と続けると瑞稀の表情が一気に不機嫌になったのがわかって、私は悪くないと思いながらも背中に冷たい汗が伝う。
「そう、じゃあAは2人きりじゃなければ俺が女子と遊んでてもいいんだ。
しかもデートする予定だった日に。」
「やっぱり無理、って言ったのは瑞稀だけどね。」
瑞稀が私の代わりに他の女子といるのは嫌、そう思うのに口から出るのは彼を責めるような言葉ばかりで素直に謝れない自分に嫌気がさす。
ほんとは早く仲直りして遊びに行きたいのに。
そう思っていると久しぶりにじわりと目の奥が熱くなるように感じて、慌てて俯いた。
「…A?」
「…。」
こんな、都合の悪い時にすぐ泣くような人にだけはなりたくない。
「A、こっち見て。」
「いや…っ」
抵抗も虚しく呆気なく顔をあげられ、私の顔を見てえ、泣いてる?と驚いたような顔をする彼と目が合った。
「…まだ泣いてないよ。泣かないし。」
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あや(プロフ) - 嬉しすぎます!ありがとうございます! (2019年12月28日 22時) (レス) id: 932c67e408 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - あやさん» はじめまして!ありがとうございます!今のところ付き合ってからのお話を番外編に書こうかなーと思っています!なんかリクエストがあったらTwitterまでお願いします (_ _*) (2019年12月26日 14時) (レス) id: 94b7ce129f (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - みぃさんはじめまして!このお話しもっと読みたいです(;_;)付き合ってからのお話しもぜひ書いてください! (2019年12月26日 1時) (レス) id: 932c67e408 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 美李愛さん» 2年ですか!これからも楽しんでいただけると嬉しいです!! (2019年12月24日 21時) (レス) id: 94b7ce129f (このIDを非表示/違反報告)
美李愛(プロフ) - 瑞稀くんは2年位好きだけど最高です! (2019年12月23日 19時) (レス) id: 0382d94ee9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みぃ | 作成日時:2019年12月14日 21時