バカ ページ5
その頃、
引っ張られたAは....
『あっ、あの、待って....』
ズンズン引っ張られ
少しあるヒールで転けそうになりながらも
必死で砂利の上を歩いた
ガラッ
『えっ....』
まさか開くとは思ってなかった本殿
しかも躊躇なくそこに入っていき
ガラッと扉を閉められ
目の前には服が見え
抱きしめられてることに気付いた
『あっ、あの........』
佐野
「............」
話しかけてもなにも言ってくれない
怒ってるのかもしれないと
上を見ようとしても顔が見えない
それもそのはず
彼は痛いぐらいにぎゅうっと抱きしめ
肩に顔を埋めていた
佐野
「ごめん、動かないで
ちょっとこのままで」
『........うん、わかった』
いつまでそうしてたのかはわからない
でも同じ体制のまま
少しずつ小さな声が聞こえてきた
佐野
「なんで....なんで来たの？」
『エマちゃんが驚かせようって
驚いた？』
佐野
「うん、驚いた....
来るならフツーの格好して来てよ」
『変？』
佐野
「........変じゃない
でも....みんな見てた....そんな格好してるから」
『そうかな？
見てたのはエマちゃんでしょ？
エマちゃんの髪型、暑そうだったから結んだの
かわいく出来てたでしょ？』
佐野
「............バカ」
『えっ』
たしかにエマもいつもと違う髪型だったし
ケンチンもびっくりしてた
でも違うんだって....
鈍感だって分かってたけど
見られてることも全然気づけてないバカ
目線を集めてたのはエマだけじゃない
なんで自分も見られてるってわかんないの？
ほんっとバカなんじゃない
自分が誰のものなのか分かってない
肌を晒して、髪まであげて、誰に見せてんの？
だめだよ....だめ....
みんなに見せちゃだめ....
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楠木 帝(プロフ) - ありがとうございます、思いつき次第の更新となりますのでご了承ください (7月4日 0時) (
レス) id: ef60dd7f27 (このIDを非表示/違反報告)
ヲタクちゃん(プロフ) - 番外編楽しみにしてましたー✨続きも楽しみにしてます☀️ (7月3日 21時) (レス) @page12 id: ee5caf5d81 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 続き楽しみにしてます (6月11日 22時) (レス) @page7 id: f3335c8e16 (このIDを非表示/違反報告)
ぴび(プロフ) - 相変わらず好きすぎる……この小説見てからほかの小説見れない…… (2023年4月16日 5時) (レス) id: 1bc63c0c6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：帝
| 作成日時：2023年3月13日 12時
