首領の女 ３

女 ページ6

佐野
「また今度パーティーがあるんだ
オレと一緒に行かないか？」

A
『それって私が行ってもいいの？』

佐野
「みんなにちゃんと紹介したい」



















みんな、、、？

その人たちが誰かは分からなかったが
紹介したいと言う言葉に
私は少なからずときめき
迷わず返事をした



















鶴蝶
「紹介なんてしたら危ねぇぞ」

佐野
「分かってる
Aの事はオレが守る
オマエらに迷惑はかけねぇ」



















梵天の首領であるマイキー
その男に愛する女が居ると公表したら
嫌でも姫は狙われる対象になる
しかも真っ先に狙われる

今日、久しぶりに姫に会うと
マイキーが優しく姫のことを見てるのに気付いた
それに愛情が上乗せされている
前にはなかった事だ
優しさはあったが
溢れんばかりの愛情が目に見えて分かる

こうやって話してるだけでも
髪を撫でたり、手を握ったりする
前にも増して姫に触れる回数が明らかに増えた



















(抱かれでもしたか？)



















チラッと見えた首元の赤い印
前見た時にはなかった

マイキーはオレからすると
自分のもの感がすごく強い気がする
幹部全員が感じてる触れるな厳禁もしかり
今着てる服もマイキーが全て選んで買った物だ

自ら選んだ服を着せ
溢れんばかりの愛情を注ぐ



















(その愛情を欲しいやつが
世の中にどれ程の数がいるんだろうな)



















梵天首領という名の看板
マイキーの女になりたいと思ってる奴なんて
そこら中にいる

前のパーティーでも
首領を目の前に遠くから見るだけの女
そばに行き話しかける女
役員以外にもマイキーの周りにはたくさんの女が居た
でも全てそれらを無視し
早く帰りたいばりのオーラがビシビシと伝わってきた

そこに姫を連れて行くということは
女避けも兼ねてるっぽい
女がそばに居ると出来る話もしにくいのが理由だろう

なんにせよ連れて行くと言ったからには
全力で守るのが幹部の仕事
パーティーまであと一週間
それまでなにもなければいいなと思った

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